ひとり会社であっても合同会社がいい場合とそうでない場合の違いは?[ひとり会社の設立]
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
前回のブログで、2020年は副業がブームとなり、法人化も増えそうなことも書きました。
2020年ひとり会社設立が増えそうな予感!その理由とは?[ひとり会社の設立]
今後はひとり会社の場合(個人事業の法人成り)は合同会社が向いていると言えるかもしれません。
その理由はどこにあるのでしょうか。
今後合同会社が増えそうな理由とは?
費用の安さで選択する人が多い
合同会社の一番の魅力は、費用の安さでしょう。
一番大きいのは、定款認証が不要なところ。
株式会社の場合、定款認証が必要でその費用が5万円プラスアルファ必要です。
合同会社は定款認証がいらないので、その分の費用はかかりません。
そして、登記申請時の登録免許税が6万円で済むところも大きいです。
株式会社の場合だと登録免許税が15万円かかるので、合同会社のほうが費用は安く済むのがおわかりいただけるでしょう。
ただし、費用が安く済むからといって、定款の記載の仕方次第で、会社の運営が変わってくることが出てきます。
では、ひとり会社の場合に合同会社設立で気をつけないといけないことを書きます。
ひとり会社であっても合同会社を選択しないほうがいいばあいとは?
ひとり会社であっても、費用だけで合同会社を選択しないほうがいいこともあります。
将来ひとり会社から規模を大きくし、社員を増やす予定があるのであれば、あらかじめ株式会社で設立した方がいいです。
社員の持分譲渡の問題や社員の相続の問題が発生したときの対処法でトラブルになる可能性があるからです。
ただ、合同会社の場合、迅速な意思決定が株式会社よりでき、利益や権限の配分が定款の規定により自由にデキルのも魅力。
なので、社員のことを重々考慮した上であれば、合同会社も選択肢としてはありです。
ここは、自分たちで独断で判断せず、専門家を介して、設立時の定款から作り込む必要があることを意識してください。
あと、まだ合同会社の制度ができてから期間がそんなに経過してなく、実務が成熟していないところもあります。
そのあたりを考慮して、費用が安いから合同会社ということは避けたほうがいいでしょう。
ひとり会社で合同会社でもいい場合とは?
将来規模を大きくするつもりなどない、スモールビジネスでやっていくだけであれば、合同会社でもいいです。
ひとり社員で外注で業務委託するとか、人を雇うとか共同経営する予定がないのであれば、合同会社でもいいでしょう。
まとめ
ひとり会社であっても合同会社に向く場合と向かない場合があります。
ただ単に法人化だけを目指す場合は、合同会社は向いていると考えてください。
今回は
『ひとり会社であっても合同会社がいい場合とそうでない場合の違いは?[ひとり会社の設立]』
に関する内容でした。
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