商業登記の履歴事項全部証明書 会社設立時からの登記履歴がすべて記載されるのですか?

東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。

はじめに

商業登記の登記事項証明書。
会社がどのような状況だったか調査したい場合、「履歴事項全部証明書」を取得します。

そのとき、今まで登記をしてきた内容はすべて「履歴事項全部証明書」に記載されてくるのでしょうか?

「現在事項証明書」と「履歴事項証明書」の違いは?

あなたが疑問に思うことのひとつに「現在事項証明書」と「履歴事項証明書」の違いがあるでしょう。
そこから見ていきます。

まず、「現在事項証明書」ですが。文字通り、現在効力があるものしか記載されません

なので、以前役員変更で退任した取締役や商号変更をした際の前の商号は「現在事項証明書」には反映してきません。

もし、役員変更で誰が変わったのか、商号変更で前の商号を知りたいというのであれば「履歴事項証明書」を取得する必要があります。

なお、「全部事項証明書」は登記事項の全部の「区」が記載され、「一部事項証明書」は「商号区」と「会社状態区」、「請求した区」が記載されます。

「会社状態区」とは文字通り会社の状態を表している「区」のことで、取締役会設置会社の旨や監査役設置会社の旨が代表例です。

履歴事項全部証明書を取得してしまうと、枚数がやたらと多くなることもありますので、必ずどこで使うのか、どの証明書が必要なのか事前に確認することをおすすめします。

なお、金融機関等で提出が求められるのは「履歴事項全部証明書」が多いです。

履歴事項全部証明書でも注意しなければならないことが・・・

履歴事項全部証明書は会社設立時から現在までの登記の経歴がすべて記載されているのかというとそうではありません。

実は、請求された3年前の日の属する年の1月1日以前に抹消された役員や目的や資本金の変更前の事項は履歴事項全部証明書に反映されません。
さらに、3年前の日の属する年の1月1日以前に登記された会社の合併や分割に関する事項は記載されません。

例えば、平成30年5月11日に履歴事項全部証明書を請求する場合、履歴事項全部証明書に反映されるのは、「平成27年1月1日以降の役員変更や目的変更登記で抹消された内容や合併に関する事項など現に効力を有しない事項」です。

なので、平成26年12月31日以前に抹消された事項や現在効力を有しない事項は履歴事項全部証明書には記載されないのです。

平成26年12月31日以前の情報が知りたい場合、別途「閉鎖事項証明書」を請求する必要があります。

また、管轄外の本店移転をしている場合で本店移転前に登記された情報を知りたい場合、移転前の管轄法務局で「閉鎖事項全部証明書」を取得することになります。

まとめ

「履歴事項全部証明書」は、会社設立時からすべての履歴が記載されるわけではありません。

会社の状況を知りたいのであれば、「閉鎖事項証明書」を取得し確認する必要があることをご確認ください。

今回は
『商業登記の履歴事項全部証明書 会社設立時からの登記履歴がすべて記載されるのですか?』
に関する内容でした。

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なぜ経営者や法務担当者は商業登記の登記事項証明書を読める必要があるのか?こちらもあわせて御覧ください。

経営者・法務担当者のあなたへ!なぜ商業登記の登記事項証明書を読めるようになる必要があるのか?

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