こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirijunshoshi)です。
目次
はじめに:元気な今こそ、家族への“やさしい備え”を
60代になり、「そろそろ自分のことを整理しておこうかな」と思う方も増えてきました。
でも、「何から始めればいいのかわからない」「まだ元気だから大丈夫」
そんな声を江戸川区の司法書士として、これまで数多く聞いてきました。
この記事では、「相続」の準備を意識せずに気軽にできる、3つの“やさしい整理術”をご紹介します。
書類の整理、気持ちの伝え方、大事なモノの管理…。
どれも簡単に始められることばかりです。
「家族に迷惑をかけたくない」 そう思ったその時が、準備のはじめどきです。

第1章:まずは「持ち物リスト」を作ることから
通帳、保険、不動産、借入、スマホ契約、電子マネー…。
自分の持ち物をすべて正確に把握できている方は意外と少ないものです。
江戸川区でも、相続手続きでご家族が一番困るのが、
「何がどこにあるのかわからない」というケース。
そこでおすすめなのが、「持ち物リスト(資産の棚卸)」です。
リストの作り方(例)
種類 | 内容 | 保管場所 |
通帳(ゆうちょ) | 年金受取口座 | 寝室の引き出し |
保険証書 | ◯◯生命 終身保険 | 書斎の青いファイル |
権利証 | 自宅の不動産 | 金庫の中 |
借入明細 | ◯◯銀行住宅ローン | 書類棚左側 |
手書きのノートでもスマホでもOK。
まずは「わかる範囲だけ」で構いません。
自分自身の整理にもなり、家族の負担も大幅に減ります。
第2章:気持ちを伝える“メモ”を書いておく
形式ばった遺言ではなくても構いません。
自分の気持ちを、メモにして残しておくだけでも家族には十分伝わります。
たとえば…
-
「この家は◯◯が住めば安心かな」
-
「通帳の中身は自由に使ってね」
-
「お墓のことは、無理しないで」
たった一言でも、家族にとっては大きな道しるべ。
むしろ、法律文書よりも“想い”がこもったメモの方が、家族を動かす力になることがあります。
書き方の3つのステップ
-
感謝の気持ちを書く
→「これまで支えてくれてありがとう。」 -
伝えたい願いを書く
→「家は残しても売ってもいい。自由に決めてね。」 -
温かい一言で締めくくる
→「みんなが仲良くいてくれることが一番うれしいです。」
このメモは法的な効力はありませんが、司法書士として現場に立っていると、このメモのおかげで“争いが防げた”という事例を何度も見てきました。
第3章:通帳や契約書の“場所”をリストに
リストやメモを書いても、それが見つからなければ意味がありません。
だからこそ、「どこに何があるか」を家族に伝えておくことも大切な準備の一つです。
よく探されるもの
-
銀行通帳・キャッシュカード
-
保険証書・年金関係書類
-
不動産の登記識別情報(権利証)
-
借入契約書・ローン明細
-
家の鍵・貸金庫の鍵
-
パスワード・暗証番号のヒント
作成例:「ものの場所リスト」
項目 | 保管場所 | 備考 |
通帳(ゆうちょ) | 寝室の引き出し | 年金受取用 |
保険証書(◯◯生命) | 書斎の青いファイル | 解約返戻金あり |
権利証 | 金庫の中 | 自宅用 |
鍵(貸金庫) | キッチン上の引き出し | ◯◯銀行保管用 |
場所を記録し、「このファイルを見てね」と家族に一言伝えておくこと。
それだけで、家族が迷わず手続きを進めることができます。
おわりに:「相続」は突然やってくるもの
実際に相続が発生すると、
- 登記手続き
- 口座の名義変更
- 財産の分け方の話し合い
- 相続税の申告(期限あり)
など、短期間でさまざまな手続きが求められます。
事前に情報が整理されているだけで、負担は大きく軽減されます。
江戸川区の司法書士として、相続の現場に日々関わっていますが、「準備しておいてよかった」という声はあっても、「準備なんてしなければよかった」という声はありません。
江戸川区で相続・生前整理のご相談は司法書士へ
「通帳の場所、家族に伝えていないな…」
「メモ、書いてみようかな」
そう思ったら、それが第一歩です。
やってみて不安なことがあれば、江戸川区船堀にある当事務所にお気軽にご相談ください。
相続や登記の専門家である司法書士が、やさしくサポートいたします。
電子書籍でさらに詳しく学ぶ:がんばらない相続手続き
相続で悩んでいる場合は、電子書籍『がんばらない相続手続き:効率よく進める3つの方法』をお読みください。
基礎的な相続手続きについて詳しく解説しています。
今すぐ手続きを始めて、安心した未来を手に入れましょう!
あわせて読みたい
相続に関するブログを更新中です。こちらもぜひ御覧ください。