東京都江戸川区葛西駅前
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司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
司法試験が今年も始まりました。
5月16、17、19、20日の4日間で論文と短答式の試験があり、精神的にもタフな日程です。
ところで、最近司法試験の環境が変わりつつあります。
なぜでしょうか?
司法試験の受験者数が激減 平成30年度は・・・
平成30年度、司法試験の出願者数はなんと5,800人余り。
ここ最近、司法試験の受験者数は1,000名単位で減少していますが、最終的に今年の受験者数はどれほどになるか注目です。
ところで、平成29年度の司法試験は、受験者数5,967名で最終合格者1,543名。
合格率は25%と4人に1人は受かる試験になっています。
司法試験に行き着くまでに予備試験合格もしくは法科大学院卒業というステージまで来ないといけませんが、そこに行くことができれば、今の司法試験はとおりやすくなった感がします。
合格者が1,500名のまま変わらなければ、今年は合格率がさらに上がるだろうと思われます。
法科大学院の入学者の人数の激減
結論から言うと、法科大学院制度の見直しは急務です。
個人的には法科大学院制度を廃止し、旧司法試験制度に戻したほうがいい気もしています。
数字を示します。
平成30年度の法科大学院の志願者数は、データによると8,058人。
うち法科大学院の入学者数は、1,621人。
平成18年度の入学者数は5,784人だったので、5分の1まで減少しているのです。
1,500名の合格者を維持した状態で今後も続くと数年後の司法試験合格率が50%になる時代もくるでしょう。
何のための法科大学院制度なのか、このあたりは原点に立ち返って議論する必要があるでしょう。
参考データ
法科大学院、H30年度志願者8,058人…過去最低を更新 | リセマム
司法書士試験への影響はどうか?
司法書士試験は現在願書の受付真っ最中。
昨年は受験者が2万人を割り込むなど、こちらも深刻な状態になっています。
若い方は安定志向が続いているため、資格をとっても飯が食えない、もしくはサラリーマンと同じ生活水準のままなら、現状維持のままでいいと思う方も多いでしょう。
なので、平成30年は受験者が軒並みダウンすると私は思います。
そうなると一番深刻な事態を迎えるのは司法書士試験予備校。
予備校も生き残りをかけてあらゆることをやってくるでしょう。
私は、大手予備校の司法書士試験撤退というのがここ数年ででてくると読んでいます。
まとめ
最近は難関資格試験を目指す意味が薄れている気がしてきます。
ただ、資格試験を取るとそれで活躍できることも事実、
私もなんとか生活できています。
司法試験を始めとする難関資格試験を目指す人が少なくなるのは何だか寂しい限りです。
今回は
『平成30年度司法試験 受験者数の減少で最終合格者は?司法書士試験への影響は?』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
司法書士試験、合格目指すのであれば来年にすべきです。司法試験も同様です。なぜか、以下のブログで書きました。
司法書士試験 2019年までに合格しなければならない理由とは?
参考書籍
司法試験 合格体験記と講師が教える学習法
受験新報編集部 法学書院 2017-04-01
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