初心者でも安心!司法書士が教える、ひとり会社設立の新制度完全解説

こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続・会社設立に」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

最近、フリーランスや副業をしている方から「法人化を考えているけど、何から始めたらいいかわからない」という相談をよくいただきます。

特に、初めて会社を設立する方にとっては、手続きの多さや費用面での不安が大きいですよね。

そんな中、2024年12月1日から施行される「定款認証手数料引き下げ制度」は、これから会社を設立する方にとって大きな追い風となる制度です。

今回は、この新制度の内容とともに、フリーランスが法人化する際に知っておくべきポイントを会社設立専門司法書士の視点で解説します。

1. 法人化を検討するタイミングはいつ?

まず、法人化のタイミングについて悩んでいる方も多いと思います。一般的に、法人化を検討する目安としては以下の条件が挙げられます。

月の売上がそれなりに以上安定している場合

個人事業主として活動していると、収入が一定以上になると所得税の負担が増加します。

法人化することで法人税が適用され、税率が低くなる場合があります。

売上の目安は月30万円以上行きそうな場合は検討してください。

取引先からの信用力を高めたい場合

株式会社や合同会社を設立することで、取引先や金融機関からの信頼を得やすくなります。

特に、法人名義での契約が必要な場合には法人化が有利です。

将来的に事業を拡大したい場合

法人化することで、資金調達の選択肢が増え、事業拡大の基盤が整います。

例えば、フリーランスのデザイナーで毎月50万円の売上があるAさんの場合、所得税と社会保険の負担を考えると法人化した方が節税できる可能性が高いです。

また、法人化によって大手企業との取引がしやすくなり、収入増加が見込めるメリットもあります。

2. 新しい制度で会社設立のハードルが大幅に低下!

2.1 新制度の概要

2024年12月1日から、会社設立に必要な定款認証手数料が最低1万5000円に引き下げられる制度が施行されます。

この制度の対象となるのは以下の条件を満たす会社です。

  • 資本金が100万円未満
  • 発起人が3人以下
  • 出資者が発起人のみ
  • 取締役会を設置しない会社

これまで定款認証手数料は一律5万円でしたが、資本金に応じて3万円~5万円に引き下げられていました。

今回の新制度では、さらに負担が軽減され、小規模スタートアップやひとり会社にとって大きなメリットとなります。

2.2 制度のメリット

初期費用の軽減

手数料が安くなることで、少ない資本金でも会社設立を目指しやすくなります。

迅速な設立が可能

特に急いで法人化を進めたい方にとって、費用面でのハードルが下がり、スムーズに手続きを進められます。

例えば、資本金10万円でひとり株式会社を設立したいBさんの場合、今回の制度を活用することで初期費用を大幅に削減し、より早く事業を開始できるでしょう。

3. 法人化する際に知っておくべき法務面のポイント

3.1 定款作成の重要性

定款は会社の基本ルールを定めた重要な書類です。

事業内容や会社の所在地、発起人の役割などを記載しますが、ここでの記載ミスが後々のトラブルにつながることも。

司法書士に依頼することで、ミスを防ぎ、スムーズに手続きを進められます。

そこを知らないで会社だけ作りたいというと後々トラブルが生じます。

定款はより大事であるということを設立時の段階から知っておいてください。

3.2 商号(会社名)の選定

会社名は自由に決められますが、他社の商標権や既存の会社名と重複しないかを確認する必要があります。

商号に関するトラブルを避けるため、事前調査を行うことが重要です。

3.3 取締役の責任

ひとり会社の場合、代表取締役が自分自身になります。

取締役には法的責任があるため、経営判断や契約書の内容に注意を払いましょう。

4. 法人化する際に知っておくべき税務面のポイント

4.1 法人税と所得税の違い

法人化すると法人税が適用され、個人所得税よりも税率が低くなる場合があります。

たとえば、年収600万円以上の場合、法人化することで税負担が軽減されるケースが多いです。

4.2 消費税の免税期間

新設法人の場合、設立後2年間は消費税が免除されることが一般的です。

ただし、資本金が1,000万円以上だと免除対象外となるため注意が必要です。

4.3 社会保険への加入義務

法人化すると社会保険への加入が義務付けられます。

個人事業主の頃より負担が増えるため、法人化後の収支計画をしっかりと立てましょう。

5. 自分で対応が難しい場合は司法書士を活用しよう

法人化の手続きには専門知識が必要な場面が多く、初めての方が全てを自力で対応するのは難しいこともあります。

司法書士に相談することで以下のメリットを得られます。

定款作成や登記手続きの代行

手続きの漏れやミスを防ぎ、スムーズに会社設立を進められます。

専門的なアドバイスを受けられる

法人化後の運営や税務手続きについても相談できるため、安心して経営をスタートできます。

まとめ:新制度を活用して法人化をスムーズに進めよう

これから法人化を考えているフリーランスにとって、今回の定款認証手数料引き下げは非常に大きなチャンスです。

初期費用の負担を軽減し、スピーディーに会社を設立することが可能になります。

「自分で全て対応できるか不安」「手続きを確実に進めたい」という方は、ぜひ司法書士のサポートを活用してください。

一歩踏み出すことで、あなたのビジネスが次のステージへ進むきっかけとなるはずです。

江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。

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今回は
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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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