こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続・会社設立に」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
65歳、子どもも大きくなり、定年退職で人生の一段落を終えたあなたにとって、これからの日々は新しい挑戦の始まりです。
現在、「定年後の起業」がトレンドとなっており、これまでの経験やスキルを活かした新たな一歩を踏み出す方が増えています。
しかし、起業をする上では経営のリスクだけでなく、会社の「将来の運営」や「事業承継」を意識して準備することも大切です。
今回は、「定年後の『1人起業』」について会社設立に重点を置き、司法書士の視点から解説します。
その上で、起業後の会社を長期的に存続させるために必要なポイントを詳しくお伝えします。
定年後の「1人起業」が増加する背景
日経の「定年後の「1人起業」広がる 低リスクが成功の秘訣」の記事によれば、東京23区内で新たに設立された会社の経営者のうち60歳以上の割合は年々増加し、2023年には約15%に達しています。
定年後の人生設計において、これまでの経験や知識を活用し、少ないリスクで事業を始めることが注目されています。
特に、現役時代に培った専門性を活かし、ニッチな市場を狙った起業が増加しているようです。
この動きは、高齢化社会における新たな働き方の一つとして注目され、自己実現と経済的な安定を両立させる手段として評価されています。
昨今は副業やフリーランスも増加していて、さらにひとり会社の設立のしやすさも影響がでていると思われます。
「1人起業」の課題:実用的解決方法
1. 初期投資を抑える工夫
1人起業の多くは、大きな初期投資を避けることが成功の鍵となります。
例えば、自宅をオフィスとして活用する、既存のスキルや人脈を活かして初期コストを抑えるなど、リスクを最小限にする工夫が重要です。
また、必要に応じて専門家に相談し、助成金や補助金の活用も検討しましょう。
2. 事業承継を早めに意識する
1人で起業した場合、経営者が現役の間は問題なく運営できますが、健康状態の変化や引退後の事業承継をどうするかは早めに計画する必要があります。
特に、事業が順調に成長した場合、後継者がいないことが将来的な問題となる可能性があります。
会社は成長して取引先が増えて順調に成長していますが、経営者に何か不測のことが起こってしまうと取引先にも迷惑がかかります。
家族や信頼できる第三者への引き継ぎの方法を検討し、事前に準備を進めておくことが大切です。
3. 経営者の健康リスクへの備え
経営者が認知症などの健康問題を抱えると、意思決定ができず会社がデッドロック状態になるリスクがあります。
このような事態を避けるためには、任意後見制度の活用や信託契約の検討など、法律的な対策を講じることが重要です。
また、会社の運営がストップしないよう、緊急時に対応できる体制を整えておくことも考慮すべきです。
生前相続対策の重要性
シニア起業の場合、生前相続対策も早めに行うことが重要です。
特に、会社の資産や個人の財産が混在している場合、適切な相続対策が行われていないと、相続発生時にトラブルが起きる可能性があります。
例えば、「会社の株式を誰が相続するのか」「事業を継続する意思があるのか」といった問題を事前に明確にしておくことで、相続発生後の混乱を防ぐことができます。
また、遺言書の作成や資産の棚卸しを行い、家族間で共有しておくことで、円滑な相続手続きが可能となります。
まとめ
定年後の「1人起業」は、これまでの経験を活かしつつ、新しい挑戦をする絶好の機会です。
しかし、事業の立ち上げにはリスク管理が必要であり、さらに長期的な視点で事業承継や生前相続対策を考えることが成功のカギとなります。
司法書士として、会社設立や事業承継に関するサポートを行っています。
定年後の起業に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
一緒に未来を築いていきましょう。お待ちしております。
江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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今回は
『定年後の挑戦を成功させる:1人起業と生前相続対策の重要性』
に関する内容でした。
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