こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続・会社設立に」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
「相続」という言葉を聞くと、難しそう、面倒くさそう、と感じる方も多いのではないでしょうか。
特に、相続について何も知識がない場合は、何から手をつければいいのかさえわからず、不安に思われるかもしれません。
今回は、すぐに実践できる相続手続きの基礎を解説します。
1、相続が始まったら最初にやること
相続は、親近者が死亡することにより始まります。
次の最初のステップを確認しましょう。
(1) 相続人を確認する
相続人とは、法律で定められた財産を受け取る権利を持つ人のことです。
被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本や除籍謄本を取得し、相続人が誰なのかを明確にします。
相続人には、配偶者や子供、場合によっては兄弟姉妹も含まれます。
(2) 遺産を確認する
被相続人が残した遺産には、不動産、預金、借金などがあります。
特に、借金のようなマイナスの財産も相続の対象となるため、しっかりと確認しましょう。
(3) 相続放棄の期限を確認する
もし、借金が多い場合は「相続放棄」を検討することが重要です。
相続放棄の期限は、被相続人が亡くなったことを知ってから3か月以内です。
この期間を過ぎると、借金も含めて相続することになります。
2、相続登記と相続税の期限に注意
相続には、期限内に行わなければならない手続きがいくつかあります。
(1) 相続登記の期限
2024年4月から相続登記が義務化され、相続開始から3年以内に不動産の名義変更を行う必要があります。
これを怠ると過料になる可能性があります。
不動産を共有名義にする場合は、管理や売却の際に手続きが複雑になるため、登記の方法について専門家に相談するのがおすすめです。
(2) 相続税の申告期限
相続税の申告は、相続開始を知った日から10か月以内に行う必要があります。
申告が必要かどうかは、相続財産の総額によって決まりますが、不動産が多い場合などは評価額の確認が必要になることがあります。
3、民事信託(家族信託)について
最近注目されている民事信託(家族信託)は、家族間で財産の管理や運用を行う制度です。
例えば、高齢の親が財産を管理できなくなった場合、信頼できる家族に管理を任せることができます。
民事信託のメリット
- 認知症対策になる:親が認知症になっても、家族が財産を管理できる。
- 柔軟な財産管理が可能:財産を誰にどのように分けるか、自由に決められる。
ただし、契約内容の作成には専門的な知識が必要です。
家族信託は早めの準備が重要なので、気になる方は司法書士に相談してみてください。
4、どこに相談すればいいのか?
相続手続きは複雑で、一人で進めるのは大変です。
そんな時に頼れるのが専門家です。
(1) 司法書士に相談する
司法書士は、相続登記や遺言書の作成、家族信託の契約書作成をサポートします。
また、相続人の調査や財産目録の作成もお手伝いします。
特に不動産の名義変更手続きには、司法書士の専門知識が役立ちます。
(2) 税理士に相談する
相続税の申告が必要な場合は、税理士に相談しましょう。
財産の評価額を正確に算出し、税務上のリスクを回避するためのアドバイスを受けられます。
(3) 弁護士に相談する
相続人間でトラブルが発生している場合は、弁護士に相談することが有効です。
遺産分割協議のサポートや、法的な争いへの対応を依頼できます。
(4) 市区町村の無料相談窓口
一部の自治体では、相続に関する無料相談窓口を設置しています。
まずはこうした窓口を利用して、初歩的な疑問を解決するのも良い方法です。
まとめ:相続は早めの対応が大切
相続手続きには、期限があるものが多く、早めの対応が重要です。
特に相続放棄や相続登記、相続税申告の期限を守るためには、計画的に進めることが求められます。
また、家族信託のような新しい制度を活用することで、相続のトラブルを未然に防ぐことも可能です。
「何から始めれば良いかわからない」と感じる方は、ぜひお気軽に当事務所にご相談ください。
一人ひとりの状況に合わせた最適なアドバイスで、相続手続きをサポートいたします。
江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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今回は
『初めての相続手続き:期限と対策を司法書士が解説!』
に関する内容でした。
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