こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
日本では近年、未婚率の上昇や独身者の増加に伴い、「おひとり様相続」が重要な課題となっています。
おひとり様とは、配偶者や子供がおらず、主に独身で生活している方を指します。
こうした方が亡くなった場合、遺産の相続手続きは複雑化し、場合によっては親族間での争いに発展することもあります。
ここでは、おひとり様相続の問題点とその解決策について考えてみます。
最後までぜひお読みください。
おひとり様相続の問題点
おひとり様相続における主な問題点は以下の通りです。
1 相続人の特定が難しい
おひとり様には配偶者や子供がいないため、相続人として親や兄弟姉妹、さらにその子供たちが関わることになります。
これにより、相続人の範囲が広がり、特定に時間がかかることがあります。
兄弟姉妹間であっても知らない相続人が登場することもありえます。
2 相続争いのリスク
遠い親族間での相続になるため、遺産の分配に関する争いが起こりやすくなります。
特に、おひとり様が明確な遺言を残していない場合、親族間での意見の対立が生じることが多いです。
相続人が誰になるか次第で、相続争いのリスクはより高まるでしょう。
3 遺産の管理・処分が困難
おひとり様の遺産は、不動産や金融資産、動産など多岐にわたります。
これらの資産の管理や処分を行う際、相続人間の協力が必要ですが、遠方に住む親族や関係性が薄い親族が多い場合、手続きが進まないことがあります。
おひとり様相続の解決策5つのポイント
おひとり様相続の問題を未然に防ぐためには、以下の解決策が有効です。
5つのポイントの概略を紹介します。
1 遺言書の作成
遺言書を作成することで、遺産の分配方法や相続人の指定を明確にすることができます。
特に、公正証書遺言を利用することで、法律的な効力が高まり、相続争いのリスクを大幅に減らすことができます。
2 家族信託の利用
遺産の管理や処分を専門家に委ねるための手段として、信託を利用することも考えられます。
信託を活用することで、遺産の管理がスムーズに行われ、相続人間のトラブルを回避することができます。
ただし、家族信託を利用する場合は、信頼できる人を当事者にしないとかえって問題になることもあります。
3 相続人の把握と連絡
自身の相続人となり得る親族について事前に把握し、連絡を取っておくことも重要です。
これにより、相続手続きがスムーズに進むだけでなく、親族間の絆を深めることもできます。
エンディングノートを活用して、連絡先等も記載しておくと相続対応もしやすくなります。
4 生前贈与の活用
一部の資産を生前に贈与することで、相続時の遺産分割を簡素化することができます。
贈与税の非課税枠を上手に活用しながら、生前贈与を検討することも一つの手段です。
5 専門家への相談
司法書士や行政書士、税理士などの専門家に相談することで、自身の状況に応じた最適な相続対策を講じることができます。
専門家のアドバイスを受けることで、安心して老後を過ごすことができます。
まとめ
おひとり様相続は、配偶者や子供がいないために生じる特有の問題を抱えています。
しかし、遺言書の作成や信託の利用、相続人の把握などの対策を講じることで、相続手続きの円滑化と相続争いの回避が可能です。
自分自身や親族の未来を考え、早めに適切な対策を講じることが大切です。この内容が少しでも参考になれば幸いです。
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今回は
『おひとり様相続を円滑にするための5つのポイントを江戸川区の司法書士・行政書士が解説』
に関する内容でした。
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