会社設立前に会社名義の銀行口座は開設できますか? ひとり会社設立

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

発起人は自分ひとりですが、出資金の払込はどうすればいいですか。

会社設立前に銀行口座は開設できますか?

会社設立前の起業家の方から上記質問を多く受けます。

今回は、会社設立時の銀行口座開設と出資金の払込の方法について書きます。

会社設立前に銀行口座は開設できますか?

会社設立前の会社名義での銀行口座の開設

銀行口座を持つことで、会社としての経理運営ができる。

なので、出資金を入金するために銀行口座を作ってからでないと会社設立できないと思っている人が多いです。

残念ながら、会社設立前には会社名義での銀行口座の開設はできません

会社としての実体がない以上、口座開設はできないからです。

では、会社名義の銀行口座を作れるのはいつからかでしょうか?

答えは、会社設立登記が終わり、履歴事項全部証明書や印鑑証明書を取得できるようになってからです。

口座開設のために必要な書類を持参して銀行に行くのですが、すぐに口座はできません。

銀行内で審査して、実際に会社名義での口座ができるのは、申込みをしてから1~2週間くらいです。

会社名義での銀行口座ができるのは意外と時間がかかるものだと思ってください。

なお、会社設立前からあらかじめどの銀行に会社名義の口座をつくるか決めておきましょう。

そして、銀行口座開設にあたりどの書類が必要なのか、口座開設銀行に確認することをオススメします。

書類が足りなくて申込みができなかったことを防ぐためです。

なお、銀行口座開設につき、大手都市銀行よりも地銀や信用金庫のほうが口座開設しやすいと言われています。

自分の取引先がどうなのかも含め、会社名義の口座を開設するようにしましょう。

出資金の払込はどうすればいいのか?

会社設立前に会社名義の銀行口座が開設できないとなると、出資金はどこに払い込めばいいのでしょうか?

発起人は自分ひとり。
その場合の出資金の払込方法はどうするのか?

答えは、自分名義の銀行口座に出資金を入金すればいいです。

すでに出資金分の残高があるのですが、最終の残高が分かればいいですか?

残高証明書ではダメですか?

上記の質問もよく受けます。
残高が存在するだけでは足りず、出資金が入金もしくは振込されている事実が必要です。

もし、今ある自分の口座を利用して出資金の払込をしたい場合、一度出資金を口座から引き出し、再度入金すればいいです。

入金や振込する際は、別に発起人であるあなたの名前が通帳からでてなくて構いません。
また、振込でも構いませんが、別に振込である必要はありません。

あと、出資金を入金時期は必ず定款認証のあとに行ってください。

通帳の表面(発起人名と銀行名・支店名・口座番号がわかる部分)と入金部分をコピーして「払込みがあったことを証する書面」を合綴します。

そして、会社実印で押印・契印すれば、出資したことを立証できるのです。

まとめ

今回のブログのまとめ

・会社設立前に会社名義での口座は開設できない
・出資金は自分の口座に入金する方法で行う

今回は
『会社設立前に会社名義の銀行口座は開設できますか? ひとり会社設立』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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