こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirijunshoshi)です。
目次
はじめに
親に「相続のことを考えてほしい」と言っても、なかなか動いてくれない…。
そんな現実に、胸の中でモヤモヤを抱えている方は多いのではないでしょうか。
親に「まだ元気だから大丈夫」と笑い飛ばされ、結局何も進まない。けれど心の奥では、もし突然のことがあったらどうしよう…と強い不安にかられるのです。
持ち家や土地を持つ家庭では、不動産の相続登記が避けられません。
2024年からは相続登記が義務化され、放置していると過料(罰金)のリスクすらあります。
「親が何もしてくれないから仕方ない」と諦める前に、子どもだけでもできる準備があります。
今日は、その中でも特に関係の深いポイントを5つお伝えします。
同じように悩んでいる方に少しでも届けば嬉しいです。
1. 相続人を整理しておく
相続の出発点は「誰が相続人になるのか」を知ることです。
法律で決まっているとはいえ、実際に整理してみると「あ、あの人も相続人になるんだ」と驚くことがあります。
たとえば、親が再婚していれば前婚の子も相続人になる場合がありますし、兄弟姉妹が多ければその分話し合いが複雑になります。
親が相続の話を避けても、子ども自身が相続人をメモにまとめておくことはできます。それだけで将来の準備がぐっと楽になります。
ここは相続手続きを行う上で非常に重要なところになるので、相続開始前から絶対にしておきましょう。
2. 不動産の登記簿を確認しておく
江戸川区は持ち家率が高く、土地や家を相続する家庭がとても多い地域です。
だからこそ、不動産の名義を確認しておくことは必須です。
法務局やオンラインで「登記簿謄本」を取得すれば、親名義なのか、祖父母名義のままなのか、現状がすぐに分かります。
もし祖父母の名義のままなら、相続が二世代分にまたがり、手続きは一気に複雑化します。
親にお願いしなくても、子どもが自分で登記簿を取ることは可能です。
実際に登記簿を取り寄せてみて、「知らなかったことが多すぎる」と愕然としました。
けれど、その驚きこそが行動のきっかけになるのだと思います。
不動産の登記事項証明書は誰でも取得可能ですので、ぜひ取得することをおすすめします。
3. 固定資産税の納税通知書を確認する
毎年届く固定資産税の通知書は、相続にとって大事なヒントです。
どの不動産に税金がかかっているのか、評価額はいくらか。これを確認することで、相続税の目安を知ることができます。
地域によっては土地の広さや用途によって評価額はかなり変わります。親に直接聞けなくても、家のどこに保管してあるかをさりげなくチェックしておくだけで違います。
親に「今年の固定資産税いくらだった?」と雑談のように聞いたことがあるというお客様がいました。
その時は「なんでそんなこと聞くんだ」と笑われましたが、実は大事な情報を少しずつ知るきっかけになり良かったと言っていました。
4. 兄弟姉妹と事前に話しておく
「相続の話=親とだけ話すこと」ではありません。むしろ、兄弟姉妹と話し合っておくことが一番大切かもしれません。
親が元気なうちから「少しずつ準備しておこうね」と声をかけておけば、相続が発生したときに揉めるリスクを大幅に減らせます。
特に江戸川区のように不動産が関わる場合、「家を売るか残すか」で意見が割れるケースは本当に多いです。
兄弟姉妹が同じ方向を向いているかどうか、早めに確かめておくことが安心につながります。
5. 専門家に相談してみる
「相続のことなんて分からない」――そう感じるのは当然です。
だからこそ、司法書士や税理士など専門家に相談することが大事です。
「うちの場合はどうなるのか」を一度聞いておくだけで、気持ちがかなり軽くなります。
実際に行ってみて「動いてよかった」と心から思えた人もいます。
専門家に話を聞くことで、自分の無知や不安が整理されて、次の行動に踏み出せるのです。

まとめ 〜江戸川区で相続登記を考えるあなたへ
親が相続に無関心でも、子どもができる準備はたくさんあります。
-
相続人を整理しておく
-
不動産の登記簿を確認する
-
固定資産税の通知書をチェックする
-
兄弟姉妹と話しておく
-
専門家に相談する
この5つを押さえておくだけで、いざという時に「何から始めればいいのか分からない」という混乱を避けられます。
不動産がある方は特に、相続登記が大きなテーマになります。
相続登記申請義務化された今、「まだ大丈夫」と放置すればするほど手続きは複雑になり、子どもたちの負担は増えるのです。
親が動かなくても、子どもが一歩踏み出すことはできます。
小さな行動が未来の安心につながります。
まだ不安を抱えながらも、少しずつ準備を進めることで「大丈夫、なんとかなる」と思えるようになった人もいます。
この記事を読んでくださったあなたにも、同じ安心が届きますように。
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