東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
印鑑の廃止について
あまり耳慣れない経営者の方も多いでしょう。
今回は「法人の印鑑の廃止」について書いていきます。
印鑑の廃止はどのような場合にするのか
ほとんどの会社は設立登記と同時に印鑑の登録をしているかと思います。
その印影を用いて、様々な取引をしているはずです。
しかし、印鑑も消耗品の部分もあり、新しい会社実印を使いたいという経営者もいるでしょう。
また、完全オンラインを目指して、今法務局に提出してある印鑑そのものを廃止したいという経営者もいるはずです。
印鑑そのものを使用しない
印鑑カードを紛失したから新たに発行したい
そもそも印鑑自体もカードも使えなくしたい
そのような場合に「印鑑・印鑑カード廃止届書」を提出します。
印鑑・印鑑カード廃止届書の記載方法
「印鑑・印鑑カード廃止届書」の申請書は法務局のホームページにあるのでダウンロードして使用します。
登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求書の様式
印鑑カード交付申請書のように会社実印を押印して、提出することになります。
ただし、印鑑そのものを紛失した場合、代表者個人の実印を押印し、代表者個人の印鑑証明書を添付して申請します。
「印鑑・印鑑カード廃止届書」を出す場合の具体例
ある会社の代表取締役甲がおり、その者が印鑑提出者だとします。
今回乙が新たに代表取締役となり、甲・乙両方代表取締役となりました。
今回の共同代表となったことをきっかけに、会社実印の提出者を甲から乙に変更することにしました。
この場合、どうすればいいでしょうか?
まず、前提となる知識ですが、甲と乙が同じ会社実印で法務局に提出することはできません。
もし、甲と乙が両方印鑑を提出したければ、印影を別々にする必要があります。
印鑑を別々なものにしてしまうと、管理も大変で、どれが誰の印鑑か区別しにくくなります。
なので、共同代表の場合はどちらかが印鑑を提出するのがいいです。
今回は、印鑑提出者を変える場合の手続です。
さて、この場合、代表取締役乙の就任の時に「印鑑届書」を提出します。
同時に甲の印鑑を使えなくするため「印鑑届書・印鑑カード廃止届書」も同時に提出します。
なお、印鑑カードは引き継ぐことができるので、印鑑届書には印鑑カードを引き継ぐにチェックしておくことを忘れないでください。
印鑑届書と印鑑・印鑑カード廃止届書を提出することで、印鑑提出者は甲から乙へ変更させることができます。
まとめ
印鑑・印鑑カード廃止届はあまり出すケースはありません。
共同代表のときに印鑑提出者を変える場合は注意してください。
今回は
『ひとり株式会社の事業年度終了 定時株主総会の方法を江戸川区の司法書士が解説』
に関する内容でした。
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