共同で会社を設立するときの注意点は?共同経営を解消する場合は?江戸川区の司法書士・行政書士が解説します

東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

副業やフリーランスで一定収入が出てきたので法人化を考えたいという方もいるでしょう。

その時、ひとりで会社を設立したほうがいいのか、仲間とともに設立したほうがいいのか迷う方も多いでしょう。

今回は「ひとり会社設立アドバイザー」が共同で会社を設立する際の注意点を書いていきます。

仲間と設立するとき合同会社は避けるべき?

合同会社は公証人の定款認証がいらないし、設立登記の登録免許税も安いのでいいと思っている起業家の方もいるでしょう。

ひとり会社でスモールビジネスを展開する場合であれば合同会社をオススメします。

しかし、出資者が複数の場合の合同会社の設立は注意してください。

合同会社の場合は出資額に関わらず、1人1議決権であり、「人」を単位と考えます。

万が一、方向性が異なって、1人が経営から外れる場合、合同会社は注意が必要です。

出資した金額を払い戻す制度が認められているので、設立後は社員別持分管理表を作成して管理する必要があります。

退社については、一般の方だと分からない法律構成をする必要があるのが合同会社。

退社する際も、原則は6ヶ月前に予告する必要があり、「やむを得ない事由」がなければすぐには退社できません。

退社できない理由は決算期前の持分の計算をする必要があるからです。

共同で合同会社を設立するときは「退社」のリスクを考えておいてください。

なので、どうしても仲間で会社を設立したい場合は、株式会社をオススメします。

株式会社で共同経営で設立する場合 出資割合に気をつける

どうしても共同で株式会社を設立したい場合は、出資割合に気をつけてください。

株式会社の場合、議決権は出資株式数をもとに判断されるからです。

双方半分ずつの出資割合だと、過半数出席の過半数賛成の普通決議すらできなくなるリスクがあります。

そもそも株主総会の招集すらできなくなることもあります。

なので、共同で会社経営をする場合は、出資割合をしっかり考えておきましょう。

場合によっては「株主間契約」を締結するなど対応を考えるといいです。

株式会社・合同会社で共同経営を解消するときはどうするか?

合同会社を共同で経営していたが、一方経営者が退社するときは、上記で述べた通り、法律の規定にしたがって「退社」する必要があります。

持分については、出資の払い戻しを会社から受けるか、持分を他の社員に譲渡するかのいずれかになります。

一方株式会社の場合は、会社から出資金の払い戻しはできないため、株式を一方当事者に譲渡して辞めたほうがいいです。

逆にいつまでも株式を保有していると、会社の経営に口出しできるばかりでなく、相続で見ず知らずの人が株式を保有することになってしまうからです。

なので、共同経営を解消するときは、定款の規定にしたがって株式の譲渡を行ってください。

その時の株価は設立当初と異なることもあるので、税理士に株価算定してもらい退社するようにしてください。

まとめ

共同経営をする場合は、設立後のことも意識すること

合同会社の場合は退社の手続が面倒なので、共同経営をする場合は株式会社がオススメ

株式会社と合同会社では共同経営を解消する方法が異なるので注意

今回は
『共同で会社を設立するときの注意点は?共同経営を解消する場合は?江戸川区の司法書士・行政書士が解説します』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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