東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
私が補助者時代から開業して十数年経ちます。
その間に会社法が改正され、株式会社の設立も容易になりました。
最近は副業ブームも相まって会社設立件数も増えています。
今回は私の今までの経験から、会社法施行前の会社形態から始まり、現状どうなっているかまで書きました。
これから起業したい方は歴史も知ることは大事だと思うので、ぜひご覧ください。
どんな形態の会社設立形態が増えているか?
平成18年5月以前の株式会社の形態は?
今から十数年前までの株式会社は資本金の額が1,000万円以上で、かつ取締役3名、監査役1名の4名が集まらないと会社設立ができませんでした。
さらに、銀行で払込保管証明書を発行する必要があり、発行までに数週間要していました。
なので、株式会社を設立することは信用度が高く、金融機関からの融資などでは優遇されていましたし、大手企業との取引でも株式会社だけでブランドがたちました。
さらに株式会社まではいかなくても、法人化したい要請で有限会社がありましたが、それでも資本金の額が300万円必要でしたし、払込保管証明書の発行も必要でした。
なので、十数年前までの会社設立は資本金の額の調達や払込保管証明書の発行などハードルが高かったのです。
私も、払込保管証明書の調達や定款認証のタイミングなどスケジュール管理には苦労した気がします。
その頃はまだ補助者の時代でした。
会社法の改正 設立のハードルが低くなった!
平成18年5月に会社法が改正されました。
まずは有限会社がなくなり、かわりに合同会社の形態ができました。
大きいのは、資本金の額が1円以上あれば会社設立できること。
さらには発起設立の場合には払込保管証明書が要らなくなったのも大きいです。
人的要件としては取締役1名で会社設立ができるようになったのも大きいです。
以上から、会社法改正によって会社設立も容易になり、より法人化しやすくなったと言えるでしょう。
実際の法人設立件数は増加したのか?
会社設立が容易になったといいながら、実のところ数年は会社設立案件は減少傾向でした。
リーマンショックの影響からか安定志向が目だち、こんな時代に起業したいという方が少なかったです。
最近、政府も起業しやすい環境を作ったり、副業ブームが後押ししているためか、設立件数は増加傾向にあります。
昨今起業家を育てようとする動きも活発化しているので、今後はまた会社設立の案件も増えるでしょう。
株式会社ではどんな形態の会社設立が多いか?
私の印象では、とにかくスモールビジネスで株式会社を設立している方が多い印象です。
株主も取締役も1名、資本金も100万円台と気軽に設立している方が多いです。
気軽に設立できるから、設立前の準備を大事にすることを私は心がけています。
経営理念もその一つで、安易に会社設立できる時代だからこそ、生き延びるためには共感を得るものが必要だと説いています。
まとめ
ここ十数年、私が携わった経験から会社設立の状況の流れを書きました。
十数年前まではスモールビジネスを展開するためには個人事業主でやらざるを得ない状況でした。
しかし、法人設立が簡素化され、スモールビジネスでも法人化する動きが多いです。
ひとり株式会社の設立や合同会社の設立は今後も増えるでしょう。
今回は
『最近の株式会社の設立傾向 やっぱりコンパクトビジネスでの案件が多い?』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
最近株式会社よりも合同会社の設立件数が増加傾向にあります。こちらのブログもあわせて御覧ください。
参考書籍
起業のファイナンス増補改訂版
磯崎 哲也 日本実業出版社 2015-01-16
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起業のファイナンス増補改訂版
磯崎 哲也 日本実業出版社 2015-01-16
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