会社の機関設計 どういうのがあるのかを押さえておきましょう!
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
今まで、このブログでは「公開会社と非公開会社の違い」や「取締役会設置会社と非取締役会設置会社の違い」について書きました。
そもそもひとり株式会社を設立するときには機関設計のことはほとんど意識していない経営者がほとんどです。
今回は一応知ってほしい「機関設計」のことについて紹介します。
会社の機関設計 どういうのがあるのかを押さえておきましょう!
会社設立に際して最低限必要となるものは?
個人事業主から法人化、もしくはいきなり法人化する方は、ひとりで事業をはじめられる方がほとんど。
なので、法人化するに当たり、最低限必要となるものは株主総会と取締役です。
株主総会と言ってもひとりで開催はできますし、取締役1名で会社のことは何でもできます。
ただ、株主総会については、ひとりでするので「総会」ではなく会社法第319条のみなし総会で行うべきではないかというのが最近の私の考えです。
さて、非取締役会設置会社であっても、監査役は置くことができます。
監査役については権限を会計限定のみにすることも可能です。
取締役が3名いても「取締役会」にしない方法もあります。
つまり、会社の成長過程において機関設計は常に見直していく必要が出てきます。
公開会社と非公開会社との違いを考える
公開会社の場合、株式の譲渡制限がない会社のため、株主総会と取締役会は必須。
となると、監査役もセットになってきます。
公開会社だと取締役や監査役の任期も法定任期となり、機関設計の選択の幅も狭まります。
その分、コンプライアンスも強化され、株主にも監視されながら会社を運営することになるので、信用度はより高まります。
一方非公開会社の場合は、小さい会社のイメージのため、機関設計は選択の幅も広く、会社の規模や成長過程に合わせて、機関設計を見直せば良くなります。
IPOを目指しているのであれば、非取締役会設置会社から取締役会設置会社・監査役設置会社へ。
さらには会計監査人設置をし、プラス社外取締役や社外監査役を導入したりして、より信頼性の高い会社を作ることになっていきます。
ただ、機関設計はいきなり全てできるわけではなく、段階的に人数を入れていかないといけません。
取締役や監査役は特に資格制限はありませんが、会社の事情を考慮したり、経営のことを知っている人を入れたりすると、人選や確保にも時間がかかります。
機関設計は時間をかけてやることだけはしっかり経営者は頭に入れておくといいでしょう。
まとめ
機関設計は小さな会社の経営者は考えなくてもいいことですが、将来株式公開を目指しているのであれば、ある程度のことは頭に入れておくべきです。
今回は
『会社の機関設計 どういうのがあるのかを押さえておきましょう!』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
取締役会設置会社と非取締役会設置会社の違いについてはこちらを御覧ください。
参考書籍
機関設計・取締役・取締役会 | ||||
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