フリーランスの方の法人設立 法人の電子証明書を取得するにはどうすればいいのか?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
フリーランスの方の法人化への道。
これからの時代、申請がすべてオンラインで完結する時代になると思われます。
商業登記については、実務ではオンライン申請が可能で、紙の添付書面は郵送で法務局に送っているのが現状です。
しかし、ペーパーレス化、電子印鑑が浸透しているこの世の中、登記に必要な添付書面も電子署名できると便利になるかもしれません。
そこで、会社・法人の代表者等に関する電子証明書を取得するにはどうすればいいのかを紹介します。
電子証明書の取得方法とは?
電子証明書を利用することができる手続きは?
商業登記に基づく電子証明書(商業登記電子証明書)は、国・地方公共団体等に対する多くのオンラインによる申請・届出の手続において、利用することができます。
商業登記や不動産登記などの登記・供託オンラインシステムを始め、e-Tax、社会保険・労働保険関係手続、特許のインターネット出願でも使うことができます。
電子証明書の取得方法は?
電子証明書は本店所在地の法務局に提出する方法で行います。
申請の流れは以下のとおりです
1 申請書の作成
↓
2 登記所へ申請
↓
3 電子証明書の取得
まずは、専用ソフトを使って申請書を作成します。
法務省のホームページからダウンロードできます。
「商業登記電子認証ソフトVer.1.10」をダウンロードすると、以下のページが出てきます。
手順1「鍵ペアファイル及び証明書発行申請ファイル作成」をクリックすると、下記のページにいくので必要事項を記入して「ファイル作成実行」をクリックします。
そうすると上記流れ2、3で使用する3つのファイルが作成されます。
- 登記所に提出するファイル(SHINSEI)
- 登記所に提出する申請書(PDF)
→2で使用
- 鍵ペアファイル
→3で使用(保存場所を忘れないように注意)
そして、法務局へ提出するのですが、持参するものは、以下のものです。
2 「SHINSEI」ファイルのみ保存したCD、DVDまたはUSBメモリ
手続完了後、窓口で「電子証明書発行確認書」を取得します。
その後、電子証明書の取得を行います。
まずは「商業登記電子認証ソフト」を開いて、手順3「電子証明書」をクリックします。
その際に用意するものは、以下のものです。
- 1で作成した鍵ペアファイル
- 法務局で取得した「電子証明書発行確認書」
必要事項を記入すれば、電子証明書を取得することができます。
電子証明書は、拡張子「.p12」のファイルです。(このファイルに、電子証明書のほか、電子署名に必要な秘密鍵・公開鍵も含まれています。)
なお、シリアル番号・鍵ペアファイル・鍵ペアファイルパスワードがあれば、手続を行うことにより、証明期間内は、何度でも取得(ダウンロード)することが可能ですので、厳重に保管してください。
詳しくは、下記パンフレットを御覧ください。
手数料はいくらなのか?
電子証明書の証明期間に応じて、手数料が必要となります。
証明期間3ヶ月は2,500円、6ヶ月4,300円
以後3ヶ月ごと最大27ヶ月までできます。
ただし、証明期間中に記録事項に変更がある(代表者の変更、本店や商号変更など)があると、証明期間内であっても失効するので、期間をあまり多く取りすぎるのも問題です。
さらに、延長や更新もできないので注意してください。
おそらくここがネックとなるので、あまり電子証明書が使われていないものと思われます。
まとめ
このご時世で電子証明書を取得する会社が増えるかもしれません。
電子証明書ファイルを移動(コピー)するなどして他のパソコンで使用することは可能です。
なので、管理には十分注意してください。
今回は
『フリーランスの方の法人設立 法人の電子証明書を取得するにはどうすればいいのか?』
に関する内容でした。
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