フリーランスのための会社設立 株式会社設立時に必要な「定款認証」とは?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
これからの時代、本業以外にも副業・複業でフリーランスで業務委託を受けて仕事をする方が増加する時代になるでしょう。
正直パソコン1台さえあれば、どこでも仕事ができる時代。
フリーランスで法人化したい方もいるでしょう。
今回は、株式会社を設立する場合に必要な「定款認証」について書きます。
フリーランスのための会社設立 株式会社設立時に必要な「定款認証」とは?
株式会社設立で必要な手続き
会社を設立する際、定款を作成しなければなりません。
そもそも定款とは何でしょうか?
定款とは会社の目的、組織、活動、構成員、業務執行などの根本的規則を定めたものを言います。
なので、定款は会社を運営する法律と思ってください。
定款を理解していないと、会社運営できませんし、コンプライアンスにも関わってきます。
まずは会社設立に際しては、株式会社であろうと合同会社であろうと、定款を作ることからスタートします。
定款に何を記載するとかは、また改めて書きます。
定款認証とは?
定款を作成したら、公証役場に行って定款認証の手続きを行います。
定款認証を行うのは公証役場で行います。
公証役場で公証人が、正当な手続きにより定款が作成されたことを証明することをいいます。
なぜ定款認証が必要か?
日本公証人連合会のホームページには、設立当初の定款の認証が必要な理由を、以下のように説明しています。
・発起人が原始定款を作成したこと
・その内容の明確性を確保し、後日紛争になったときにその内容を確実に証明し、不正行為を防止することにあるため
(日本公証人連合会のホームページより)
定款の内容を確認し、定款自治の原則に基づき、運営できるかを確認している要素もあるといっていいでしょう。
定款認証を受ける前に、事前に公証人と打ち合わせを行い、定款の内容を確認することを実務では行っています。
流れとしては、以下の通りとなりますが、今後は電話会議システムでより簡単に手続きが移行します。
↓
定款案を認証してもらう公証役場に事前に見せる
↓
日程調整し、定款認証のために公証役場に行く
定款認証にかかる費用は?
定款の認証費用は公証人法で決まっていて、5万円です。
そして、登記申請のときに謄本を請求することがあり1枚250円でおおよそ2,000円程度
電子定款によらない場合は、定款に貼る収入印紙代4万円
以上の費用がかかります。
合同会社には定款認証の手続きはない
合同会社の場合は会社設立の際、定款を作成する必要があります。
しかし、定款認証は不要です。
その分コストが浮くので、合同会社を選択する方も増えています。
そのことについてのリスクはしっかり考えないといけません。
まとめ
定款のこと、公証役場で定款認証する意味を今回のブログで分かってもらえれば幸いです。
今回は
『フリーランスのための会社設立 株式会社設立時に必要な「定款認証」とは?』
に関する内容でした。
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