フリーランスのための法人化への道 株式会社の定款で記載しなければならないことは?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
フリーランスのための法人化への道
株式会社でも合同会社でも一般社団法人でも、設立の際に必要となるのは「定款」
「定款」は会社を運営していく上で最も重要なものです。
なので、「定款」にもっと意識を強めてほしいのが現状。
そこで、今回は株式会社の「定款」に的を絞り、どのような条項を盛り込む必要があるのかを含めて書いていきます。
フリーランスのための法人化への道 株式会社の定款で記載しなければならないことは?
定款に記載しなければならない事項とは?
そもそも「定款」の意味を理解していないフリーランスの方も多いので、ここで紹介します。
「定款」とは「会社の憲法」とも言われ、法人の目的・組織・活動・構成員・業務執行などについての基本規約・基本規則そのものをいいます。
なので、会社を経営・運営していくに当たり、定款の規定に基づいて行わなければなりません。
ここはしっかり押さえておいてください。
さて、定款には以下の3つの記載事項があります。(Wikipediaより)
法律(会社法)の規定によって、定款に必ず記載しなければならない事項。これらが記載されていない場合は定款自体が無効となる。
「相対的記載事項」
法律の規定によって、定款に記載しなければ効力を持たないこととされている事項。定款に記載しなくても定款全体の有効性には影響しない。単に、当該事項が効力を有しないだけである。
「任意的記載事項」
定款へ記載しなくとも定款自体の効力には影響せず、かつ、定款外においても定めることができる事項。会社法の条文があっても、重要な事項について内容を明確にする目的などで定款で定めることが多い。定款に記載することによって、定款変更の手続きによらなければ変更できなくなるため、変更を容易にできないようにすることができる。法律の規定に違反しない限り認められる。
この3つをうまく組み合わせて「定款」ができるのです。
フリーランスの法人化のために必要な定款の事項とは(具体的に)?
定款は絶対的記載事項・相対的記載事項・任意的記載事項の3つの組み合わせでできています。
とりわけフリーランスの方が法人化する際に必要な事項を具体的にまとめました。
- 目的
- 商号
- 本店の所在地
- 設立に際して出資される財産の価格又はその最低額
- 発起人の氏名又は名称及び住所
- 発行可能株式総数
- 株式の内容として株式の譲渡制限に関する規定
- 代表取締役その他株式会社を代表する者の定め、又は定める方法
- 取締役の任期の変更に関する規定
- 株主総会の議決の定足数に関する規定
- 株主総会の招集
- その他会社法に記載されている条項
- 企業理念
これらの事項を組み合わせて定款を作成します。
フリーランスの方が法人化する際に、最低限のことしか定款に盛り込まないか、会社法上の条項を含めて定款に記載するか、ここはしっかり考えておく必要があります。
まとめ
意外と定款は会社経営・運営上重要なものであることをもっと認識して会社設立をしていただきたいです。
今回は
『フリーランスのための法人化への道 株式会社の定款で記載しなければならないことは?』
に関する内容でした。
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