取締役などの役員の任期はいつまでか?任期満了時を把握する方法を提案します!
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
役員変更登記をすると、定款の規定にしたがって任期が決まります。
任期途中で増員もしくは補欠で選ばれた場合は、再任された場合の任期満了時を失念することが中小零細企業では多いです。
そこで、任期満了時がいつかを失念しない方法を私が提案します。
取締役などの役員の任期はいつまでか?任期満了時を把握する方法を提案します!
選任決議した株主総会議事録に任期満了時を記載しておく
株主総会議事録の取締役選任決議を見ていると、選任方法と被選任者、被選任者の就任承諾の旨が記載されていることが多いです。
そこにひと工夫。
株主総会議事録に役員の任期満了時を記載しておくのです。
大企業では法務部があるので、任期管理で失念することはないでしょうが、中小零細企業は司法書士などの顧問を置かない限り自分たちで管理しないといけません。
しかも、定款の条項次第では、選任された取締役の任期も異なります。
議事録は10年間、会社の本店に保管する義務があるので、ファイルで綴っておけば、議事録を見返したときに、役員の任期がいつまでか即時に把握することができます。
当然ですが、定時株主総会は毎年行うので、計算書類の承認だけであっても、議事録は作成し、保管しなければなりません。
そうすると、議事録を目に通す機会があるので、役員の任期満了時を失念するリスクは減るでしょう。
中小零細企業は議事録、定款、株主名簿など会社法やその他の法令で決められている書類を保管するファイルを用意しておくことをおすすめします。
事業計画に取締役などの役員の任期を落とし込む
中小零細企業で事業計画を作成するところもあるでしょう。
5カ年計画なり、10カ年計画なりで事業をどのように展開し、売上推移などを作成し、その都度見る機会があると思います。
その事業計画書に役員の任期もグラフ等で見える化しておくのです。
任期が満了するときまでに何をしたいのか、事業計画に落とし込みやすいですし、任期満了時を忘れることも減るでしょう。
また、次の役員改選時までにこれをやりたいということもより明確化するでしょう。
役員の改選時期を事業計画に残しておくことで、選任懈怠の防止を図ることができます。
就任承諾書や取締役との委任契約書に任期を記載する
取締役と会社との関係ですが、委任の規定に基づいてなされます。
自分以外の取締役が選任されたとき、その取締役と会社の間で委任契約書を作成するのも一つ。
委任契約書に任期満了時を記載しておけば、役員改選時期を失念しないでしょう。
また、各取締役は、選任前後に就任承諾書を会社に提出します。
就任承諾書に就任承諾したことに加えて、任期がいつまでであることを確認した旨を記載して提出させるのもありです。
まとめ
役員改選後、次の任期満了時がいつかを把握する方法を書きました。
中小零細企業は法務部を置いていないのがほとんどのため、役員任期管理については工夫する必要があります。
今回は
『取締役などの役員の任期はいつまでか?任期満了時を把握する方法を提案します![小さな会社の企業法務]』
に関する内容でした。
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