司法書士雑感 これからの10年後・20年後司法書士業務はどうなっていくのか?
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
先日の令和元年度日本司法書士会連合会の総会で会長が新たに再選されたのこと。
一方で、2019年司法書士試験の出願者数は減少の一途をたどっています。
これから司法書士業界はどうなっていくのか、3つの視点から私なりの意見を書きます。
司法書士雑感 これからの10年後・20年後はどうなっていくのか?
AI化で司法書士の業務は減っていく?
ある調査で、司法書士の業務のおよそ8割がAIにとって変わられると言われています。
最近では、司法書士に代わって一般向けに会社設立を始めとする商業登記や相続登記のサービスを始めている業者も出ています。
そうなると司法書士はいらないという発想につながるかもしれません。
私もAI化が進むと司法書士の仕事はなくなってしまうと考えていました。
しかし、情報弱者の方が、そもそも法律の知識を知らないでこれらのソフトを利用すると、後々法的トラブルになったときに対処できないという考えに思いつきました。
なので、私は見方を変えて、これからの時代、依頼者と二人三脚でやっていくことで、今後の仕事に活路を見いだせる気がしているのです。
これからの司法書士業務のありかた 予防法務がより重要になる
昨今の司法書士法改正で、「使命規定」が創設されました。
司法書士法改正法第1条
(司法書士の使命)
司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。
法律事務の専門職として、司法書士が国民に寄与していく必要が法律で明確化されています。
となると、国民が相続登記や商業登記で業者の登記サービスを利用して登記申請した場合、ソフト利用前の法律関係の整理等で司法書士が果たす役割は大きくなると考えます。
つまり、法律を利用することで何が起こるのか事前に依頼者に教えて、あとは依頼者がどうするかは判断に任せる、司法書士業務の予防法務の需要が高まりそうと私は読んでいます。
なので、司法書士自身が研鑽し(当然私もですが)、法的サービスを受ける国民のために寄与できれば、AI化が進んでも司法書士業務はなくならないと思っています。
司法書士として情報発信がより重要になる
司法書士による情報発信が、これからの時代より大事になるのかと思っています。
今後、民法の相続法の改正や債権分野の改正、そして今後も様々な業務に影響を与えるような改正も出てくるでしょう。
一般の方々はそれを知らないで手続をすることもあり、法的リスクが高まることが懸念されます。
司法書士として私ができることは何かというところを考えながら、業務に関する情報発信を心がけていきたいと思っています。
まとめ
AI化で業界はどう変わろうとも、司法書士としてどうあるべきか、これからの10年大事になると考えています。
自分も情報発信し続けていきながら、業務に邁進する所存です。
今回は
『司法書士雑感 これからの10年後・20年後司法書士業務はどうなっていくのか?』
に関する内容でした。
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