東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
2019年3月25日、東京商工会議所が「中小企業の法務対応に関する調査」を公表しました。
調査対象8,000社あまりのうち、回答したのは1,000社弱とあまり良くありませんが、昨今の中小零細企業の法務のあり方が分かるデータでした。
やはり、中小零細企業で従業員が少ない会社は「法務」に関する意識が弱いとわかりました。
小さな会社の企業法務 中小零細企業は法務に関する意識が弱い?
法務担当者を置いているか 従業員が少ないほど・・・
中小零細企業はただでさえ人員確保が難しいところ、なかなか法務担当者を置けない現実があります。
東京商工会議所が公表したデータを見ても、従業員が少ない企業ほど法務担当者を設置していない割合が高いです。
実際6割近くの会社が、法務担当者(兼業も含む)を置いていないとのこと。
これは致し方ないところです。
しかし、法務面で何かトラブルがあったときはすぐに相談できる専門家を見つけることが重要だといえます。
よく顧問税理士を置いているから大丈夫という経営者もいます。
しかし、税理士は法務に関しては疎く、なかには商業登記等で誤ったアドバイスをする方もいます。
会社設立の段階から、司法書士を活用し、設立後もこまめに連絡を取り合う関係を構築することが大事です。
昨今、中小零細企業でもコンプライアンスが重要視されているので、法務面で司法書士のアドバイスを求めることも大事ではないでしょうか。
債権法改正を知らない事実・・・
2020年4月1日に民法債権法分野の改正があります。
この改正は、債権法だけにとどまらず、民法総則の部分の改正もはいります。
2020年に民法改正が行われることに関し、驚きの事実が。
東京商工会議所の調査によると、2020年に民法債権法分野の改正が行われるということを知らないとこたえた企業が6割を超えていたとのこと。
しかも、従業員が少ない企業ほど、民法債権法分野の改正のことを知らないようで、全体の3割程度しか民法債権法分野の改正のことを知らなかったようです。
さらに問題なのは、調査で、契約不適合責任の改正の影響が大きいと思われる製造業、建設業において認知度が低いということ。
債権法分野改正まで残り1年を切っている中で、改正法対応を怠ると経営にも影響がでてきます。
そういう時に「法句」担当者を置くか、弁護士や司法書士に相談できる環境を整えておくことが重要です。
法務面で強いと他の中小零細企業や同業他社との差別化もでき、会社経営をより安定化できます。
さらに2019年7月には相続法改正も予定され、事業承継にも影響がでてきますので、中小零細企業「法務」面の対応がより重要になります。
まとめ
今回のブログのまとめ
・中小零細企業も「法務」対策をする必要がある
・会社設立段階から司法書士を活用し、設立後もこまめに法務面で相談できる環境を整えておく
これからは中小零細企業も法務面で大事な時代になるので、ぜひ専門家を活用してほしいところです。、
今回は
『小さな会社の企業法務 中小零細企業は法務に関する意識が弱い?』
に関する内容でした。
参考資料
「中小企業の法務対応に関するアンケート調査」について|調査|調査・ガイドライン |東京商工会議所
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