東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
司法書士試験で会社法や商業登記を苦手にしている方が多いです。
私も実は受験生時代は商業登記法や商法は苦手でした。
ただ、実例をあてはめながら勉強すると実はスッキリ理解しやすいです。
今回は組織再編で「東京急行電鉄株式会社」を取り上げます。
会社法・商業登記法 実例で学ぶ組織再編
東急電鉄が鉄道分社化に向けた分割準備のための会社設立
今回司法書士試験受験生に学んでほしいのは、どのような手順で組織再編を行うのか。
それに適している事例が「東京急行電鉄株式会社」です。
東京急行電鉄は、鉄道事業の分社化に向けた子会社設立、その後吸収分割の方式で鉄道事業を子会社に承継させます。
ざっくりとした時系列は以下のとおりです。
- 4月25日 会社設立(東急電鉄分割準備株式会社)
- 6月に定時株主総会 商号変更等の決議
- 9月2日 吸収分割 商号を東急電鉄分割準備株式会社東急電鉄株式会社に変更、親会社の東京急行電鉄株式会社から東急株式会社に商号変更
4月や9月に新設分割してもいいと思うのですが、その手段を取らなかったのも、いろいろな事情があるのかと思います。
司法書士試験受験生は、この日付にあてはめて、吸収分割までにどんな手続を双方の会社で行わないといけないかを考えてください。
自分で時系列をつくり、条文をあてはめながら手続の流れを書いていく。
最初は通常の手続きで吸収分割をした場合を考え、簡易な方法ができる場合を考えながらやるとイメージが付きやすいです。
参考(東急電鉄ホームページより)
商号変更および定款一部変更、子会社(鉄道事業の分社化に向けた分割準備会社)の設立に関するお知らせ
会社のプレスリリースが司法書士試験の勉強に役立つ
大手企業は、プレスリリースで組織再編のことを発表します。
今回は「東京急行電鉄株式会社」の事例を取り上げましたが、他にも組織再編の事例はいろいろでてきます。
実は組織再編だけでなく、種類株式や募集株式の発行、新株予約権などもプレスリリースで紹介されることがあります。
会社法や商業登記法は漠然と条文を追いかけても何を意図しているのかわからなくなります。
なので、生きた素材を活用してイメージしたほうが苦手意識を払拭できるのです。
ヤフーニュースとかで会社法に関する記事を見つけたら、その会社のプレスリリースに是非あたってみてください。
まとめ
直前期ということもあり、焦りたい気持ちもあります。
しかし、組織再編など理解できない部分があったら、実際の会社の事案を見ながら勉強するとイメージが付きやすいです。
司法書士受験勉強に是非参考にしてください。
今回は
『司法書士試験 実例で学ぶ会社法商業登記法組織再編 東京急行電鉄株式会社を例に・・・』
に関する内容でした。
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