「会社設立アドバイザー」
東京都江戸川区葛西駅前
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
平成27年2月28日の商業登記規則の改正にともない、実務でも相当影響があるかと思います。
今回は会社設立に際して、影響が出る事項についてまとめてみます。
就任の際の「本人確認書面」の必要性は?
株式会社設立の場合、取締役会を置かない場合をまず考えてみましょう。
<参考投稿>
【3分以内で読める!企業法務】取締役などの就任登記の添付書面が変わります!その1 | 司法書士行政書士きりがやブログ(きりログ)
取締役が1名だろうと複数名だろうと、取締役になった人はについては就任承諾書に個人実印を押印する必要があります。
印鑑証明書が必要になるので、商業登記規則61条5項但書に該当し、別途本人確認証明書の添付は不要です。
なお、設立定款に取締役を直接定める場合、取締役の氏名、代表取締役の氏名を定めるかと思います。
その際には別途就任承諾書の添付を要しますが、必ず就任承諾書に住所・氏名の記載を忘れないようにしましょう。
また、定款に取締役を定めず、払込後発起人の決定で取締役を定める場合、発起人決定書に取締役の氏名を書きます。
発起人決定書の記載で就任承諾書を援用する場合、決定書に選任取締役の氏名のほか・住所も記載することを忘れずにしましょう。
本来であれば、就任承諾書は援用せず、別途用意したほうがいいでしょう。
取締役会を置く場合、印鑑証明書を添付するものは代表取締役になる者だけになるので、取締役と監査役については注意です。
就任承諾書に住所・氏名の記載が漏れていないか、本人確認証明書の添付があるか、確認しましょう。
旧姓で登記簿に記載したい場合
仕事の都合上、婚姻前の氏も使いたいという要請もあるでしょう。
その場合は、婚姻前の氏も合わせて登記することをオススメします。
なお、会社設立登記申請には戸籍謄本等の添付が必要になります。
<参考投稿>
【3分以内で読める!企業法務】婚姻前の氏でも商業登記簿の役員欄に記載可能に! | 司法書士行政書士きりがやブログ(きりログ)
注意したいのは、婚姻前の氏を登記簿に記載したい場合、設立登記と同時にしなければならないこと。
設立時に登記し忘れ、あとから婚姻前の氏を登記簿に入れたいということはできません。
次の該当役員の変更登記まで待たないといけないので、注意を要します。
まとめ
会社設立時でも、今度の商業登記規則の改正に影響が出ることがあります。
わからないことがあったら私なりに相談することをオススメします。
今回もご覧頂きありがとうございました。
宜しければ感想をお待ちしております。
<参考書籍>
最新 起業から1年目までの会社設立の手続きと法律・税金
須田 邦裕,出澤 秀二 日本実業出版社 2012-10-19
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