「会社設立アドバイザー」
東京都江戸川区葛西駅前
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
発起人と代表取締役別人でもいいの?
スモールビジネスの場合、株式会社設立の際は一人で始めることが多いです。
なので、発起人と代表取締役は同一人物であることが多いです。
ただ、何らかの事情で、発起人と代表取締役とが異なる、そんなことは出来るのでしょうか?
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目次
発起人と代表取締役、別人でもいいが問題も・・・
結論からいうとできます。
が、私はお勧めしません。
理由はこれから書いていきますので、最後までお付き合いください。
例えば、会社を作って経営したいが、お金がない。
スポンサーを探していたところ、出資したい人が現れたというふうな場合です。
出資した人は会社の株主になり、代表取締役は会社を成長させるために働く、そのようなことができます。
一見良さそうに見えますが、実はいろいろな問題が潜んでいます。
いろいろな問題点とは?
株主は出資した人(発起人)になるので、何か不都合なことが出ると、取締役を解任させられてしまいます。
なので、代表取締役も会社を代表するとはいうけれど、ほとんど雇われてしまう感じになってしまいます。
そうなると、会社経営としては不安定につながってしまいます。
会社経営にほとんど携わっていない株主である方のひとことが、帰って事態を悪化させてしまうなんてこともあります。
私のところにも、代表取締役の方からの相談で、実質は発起人が会社を支配していて何もできなくて困っているとの相談を受けたことがあります。
なので、よほど慎重に発起人と代表取締役との間で決め事をしないといけないことになります。
会社代表印は代表取締役が管理する
会社の代表はあくまでも代表取締役。
登記事項証明書からは、株主が分かりません。
代表取締役が実際取引する際の代表者であると認識します。
なので、責任は全て代表取締役が負わないといけません。
株主がどうこう言おうと、外部の方には関係がないことです。
また、会社の代表印を発起人(出資者)が握っているともう目も当てられません。
勝手に色々決められてしまい、代表取締役は単なるお飾りになってしまいます。
会社代表印は代表取締役が厳重管理する、それが大事です。
代表取締役を勝手にやめられない
もめごとができたらから代表取締役を辞めたいとおもっても、後任者が決まるまでは、ずっと続けていかなければなりません。
取締役を決めるのはあくまでも発起人である株主となります。
いつまでも後任者が決まらないと、ずっとそのまま残っていなければならなくなり、精神的にもまいってしまいます。
まとめ
発起人と代表取締役、別々の人がなれます。
ただ、個人的にはお勧めしません。
どうしてもそうならざるを得ない場合は、取り決めをしっかり決めておかないと、トラブルのもとになります。
起こりえそうな問題を潰しておいてから株式会社を設立する。
それが大事になります。
起こりうるリスクを把握してから、対応するようにしましょう。
今回もご覧頂きありがとうございました。
感想を聞かせていただけると嬉しいです。
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