「会社設立アドバイザー」
	東京都江戸川区葛西駅前
	司法書士・行政書士の桐ヶ谷淳一です。
	「友達と共同で株式会社を作りたいのですが・・・」
	そういう質問をよく受けます。
	今回は、友達同士で株式会社を設立した際に気をつけなければならないことを簡単にまとめます。
	もしかしたら、3分以上かかってしまうかもしれません(笑)。最後までお付き合いください。
	あくまでもビジネス視点で行う!
仲間同士、友達で会社を作る場合、設立前段階で取り決めをしておかないといけません。
ベクトルが同じ方向に向いているか、事業計画は大丈夫か?
ひとりで株式会社を設立するときよりもより慎重に準備をしてください。
その段階で、やりたいことが違っていたとか、経営方針が違っていたとか、若しくはこれなら一緒に行けるとかいろいろ見えてきます。
会社設立後は、とにかく自分たちの事業を軌道に乗せないといけません。
	共同で失敗しているパターンは、仲がいいからなんとかなると思っている場合。
	ビジネスはそんなに甘くはありません。
より慎重にビジネスパートナーとして大丈夫かどうか検討するようにしましょう。
	
	出資する金額が平等でいいか?
仲間同士で事業を行うんだから、出資額は半分で、株式も半分・・・
ということでいいのでしょうか?
答えはダメです。
株主総会で重要な決議を行う場合、特別決議です。
会社法では、特別決議は以下のように定められています。
当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1位上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行う。
(会社法第309条第2項)
なので、原則は過半数の株式を有しないと何もできないということになります。
お互いの仲が悪いと、何も会社の重要事項を決めることができず、運営に悪影響をおよぼすのは必至です。
では定款で、定足数を3分の1にすればいいのではないか?という疑問もあるでしょう。
これだと、互いに好き勝手に相手に何もしないで決議できてしまい、会社運営が危うくなります。
あくまで、定足数の要件緩和は上場会社が株主総会で決議しやすいために設けられたものです。
中小零細企業が定足数を軽減することはまずいです。
なので、出資する金額や会社設立後誰が代表者になるかは、会社設立の前段階からより慎重にすべきでしょう。
場合によっては株主間協定を結ぶなど、フォローも大事になります。
参考になる本をあげておきます。
|   | 起業のファイナンス 増補改訂版 ベンチャーにとって一番大切なこと 				磯崎 哲也 日本実業出版社 2015-01-16 
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	まとめ
友達や夫婦同士でビジネス。
共同でビジネスを始める場合、将来的には規模を大きくしていきたいと思っている傾向が強いようです。
場合によっては上場も目指している方もいるでしょう。
夢を大きく持つことは非常に大事です。かっこいいです。
でも、ちょっと待ってください!世の中そんなに甘くはありません。
出資者・パートナー同士で取り決めをしておかないと、後々問題になります。
あくまでビジネスで会社を共に発展させていく、同じ目標に向かうということを強く持つ必要があります。
	株式会社設立段階では仲が良く、トントン拍子で行っていたが、売上が上がってきた時に方向性が急に違ってきた。
	逆に設立後、いきなりトラブルになり、売上が減少した・・・
	そうならないために共同でビジネスをする場合、株式会社設立段階でじっくり、より慎重に準備をすることを勧めます。
	事業計画をしっかり練り込んで、お互いの意思疎通をより強固なものにしていくことが必要です。
あと、個々の性格のことも把握しておく必要があるでしょう。
共同で事業を行う方こそ、自分たちで行わず、専門家と相談しながら進めていくほうがいいでしょう。
	
	今回もご覧いただきありがとうございました。
	ご意見、ご感想等いただけると幸いです。
	<参考書籍>
|   | 起業のファイナンス 増補改訂版 ベンチャーにとって一番大切なこと 				磯崎 哲也 日本実業出版社 2015-01-16 
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|   | 起業のエクイティ・ファイナンス—経済革命のための株式と契約 				磯崎 哲也 ダイヤモンド社 2014-07-11 
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 司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一
		司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一	
 
								