デジタル遺産 相続できるものとできないものを知っておかないと・・・
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
昨今終活ブーム。
あなたの財産を誰に引き継いでもらいたいか、あなたの思いを「エンディングノート」にまとめる方もいます。
ところで、デジタル時代の相続で、デジタル関係で相続できるものとできないものがあるのでしょうか。
デジタル遺産 知っておきたい相続できるものか否か
パソコンやスマホは相続の対象となるのか?
まず、あなたが所有している財産や負債は相続開始後相続人に帰属します。
となると、あなたの持っているパソコン本体やスマートフォンの本体は相続人に帰属します。
しかし、あなたのパソコンに入っているデータやメールアドレスは相続の対象にならないと覚えておいてください。
相続できるかできないかは「有体物」か「無体物」で判断されます。
「無体物」は所有権を伴わないもので、パソコン内のデータなどを指します。
一方「有体物」は所有権を伴うもので、パソコン本体を指します。
ただ、パソコン本体が有体物で相続の対象となる以上、パソコン内のデータが無体物で相続の対象とならないものでも、有体物を介して相続の対象に事実上はなってしまいます。
SNSなどのアカウントは相続の対象となるのか?
FacebookやTwitterなどSNSのアカウントは相続の対象となるのか?
SNSのサービスをしている会社ごとに判断は分かれますが、基本は相続できないことが多いです。
多くの場合、利用規約において「第三者に譲渡、貸与、相続できません」と規定されているからです。
FacebookやInstagramは追悼アカウントに変更することで対処することが可能ですが、Twitterは相続人は利用できない扱いになります。
デジタル時代 デジタル遺産はどのように対応すべきか?
まずはSNSやインターネットバンキングのパスワードについては、エンディングノートを活用して残しておくことが大事です。
あと、パソコン内にあるデータは相続人に相続できないのが建前。
そこで思い出の写真など、フォルターを作り保存した上で、パスワードをエンディングノートに記載する。
もしくは遺言書で、デジタル関連のものは付言事項として記載するという方法もあります。
付言事項は法的効果を伴いませんが、書いておくと相続人も対応しやすくなるでしょう。
まとめ
自分の大事なデータ。
他人に見せるか否かは自分の判断でしかできません。
そのことを考えてエンディングノートを作成するようにしてください。
特にこれからの時代、金融資産のデジタル化に注意が必要でしょう。
今回は
『デジタル遺贈 相続できるものとできないものを知っておかないと・・・江戸川区葛西の司法書士・行政書士が解説します』
に関する内容でした。
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