東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
よく領収書に収入印紙を貼っているが、
建物の賃貸借契約には印紙は貼っていない
なぜなのか?
実は、印紙を貼らなければならないものと
そうでないものがあります。
本来印紙を貼らなければならないものを
貼るのを忘れると大変なことになります。
なお、今回の内容は概略的な説明にとどめ、
詳細は税理士もしくは税務署に確認して
ください。
印紙を貼る文書・貼らない文書
「課税文書」と「非課税文書」
印紙を貼らなければならない文書のことを
「課税文書」といいます。
課税文書は印紙税額一覧に記載されて
います。
20種類の文書が課税文書とされ、
記載された金額次第で貼らなければ
いけない印紙の額が変わります。
逆に、印紙税額文書に書かれていない
文書は印紙を貼る必要がありません。
この文書を「不課税文書」といいます。
会社設立時に知っておきたい「課税文書」「不課税文書」
会社設立時には定款を作成したり、
事務所を借りるために建物賃貸借契約を
結んだりするでしょう。
会社を設立する際に、必ず定款は作成
しなければなりませんが、定款は
課税文書です。
定款は、印紙税額一覧に記載されていて、
4万円の印紙を貼る必要があります。
ただ、最近は定款に電子署名をすることが
多く、この場合は4万円を貼る必要が
ありません。
ただ、定款は「課税文書」と覚えて
おくといいでしょう。
あと、銀行から融資を受ける際に
金銭消費貸借契約を結びますが、
その契約書は課税文書で印紙を貼る必要が
あります。
請負契約書も同様に課税文書です。
あと、知っておくと良いのは領収書。
5万円以上であれば、領収書を貼る必要が
ありますので、注意してください。
一方、建物賃貸借契約書は不課税文書で
印紙を貼る必要がありません。
あとは、会社設立後に株式を譲渡すること
がありますが、株式譲渡契約書は
不課税文書で印紙を貼る必要がありません。
なお、文書の内容で課税文書になるかが
決まるので文書のタイトルだけで判断
するのは危険です。
課税文書に印紙を貼るのを忘れると・・・
印紙を貼るのを忘れてしまった場合、
わざと印紙を貼らなかった、貼るのを失念
していた、どんな理由を問わず、
ペナルティーになります。
正しく貼られていなければ、納めなかった
印紙税額の3倍の過怠税を支払う必要が
あります。
ただ、貼り忘れなどに気づいて後日申告
した場合は、過怠税は1.1倍に軽減
されます。
印紙に消印をしますが、消印漏れの場合も
過怠税が発生します。
貼るのを忘れた場合より過怠税は
少ないですが、それでも印紙の額面の同額
を払わないといけないので、結構大きな
出費になります。
まとめ
会社設立時からどの文書が課税文書かは
あらかじめ会社設立前段階から知っておく
ことが大事です。
貼るのを忘れてしまうと会社経営に
影響をおよぼすことにもなります。
参考書籍
印紙税実務問答集
見崎 治久 税務研究会出版局 2015-09-05
|
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