目次
会社設立が容易になった今だから考えること
会社法が施行されてから10年になろうと
しています。
会社法改正の大きな目玉のひとつに
資本金が1円でも気軽に株式会社が
できるようになったことがあります。
その反面、会社設立後5年・10年と
生き延びる会社が極端にすくなっている
事実。
どうすれば、会社を永続的に
続けられるのか、会社設立段階から
意識することが大事なのかと思います。
はじめから融資ありきで会社を設立しない
会社設立時に創業のために
融資を受ける起業家の方もいるでしょう。
多額の設備投資が必要な事業の場合は
致し方ないかもしれません。
ただ、会社設立時から債務超過に
陥っているのですから、経営をどう
軌道に乗せるかはしっかり考えないと
いけません。
融資時に金融機関
(多くは日本政策金融公庫)に
事業計画書や返済計画等を
提出し、審査を受けます。
よくこういうことを書けば融資が
通りやすくなりますよという
ことが書かれている本も
あるようです。
しかし、テクニカルに走ってしまい、
融資を通すための計画書などは
全く意味をなしません。
なぜ、この事業をするのか?
周りにどんなメリットをもたらすのか
経営理念をじっくり考える必要が
あります。
定款も一工夫必要でしょう。
ありきたりの雛形みたいな定款では
融資をする側の心は惹きつける
ことができません。
魅力ある会社や将来性のある会社に
融資をしたいのですから、
定款とかに一工夫は必要になるのです。
なぜ長く会社を続けているのか研究する
日本には長寿企業と呼ばれる会社が
数多く存在しています。
その会社の多くは、技術力が高い、
地域社会に貢献している面が
あります。
そして一番は、時代の流れに合わせて
試行錯誤しながら経営しているという
スタンスを確立していること
無理して事業拡大しすぎてなく
得意分野を伸ばしながらやっている。
そこに会社が長く続けられるヒントが
隠されていると思います。
さらには、承継問題もスムーズに
行っていることも長寿企業の特徴の
ひとつではないでしょうか。
会社設立と同時に誰に継がせるのか、
ヒトの要素も考慮することが大事だと
思います。
以下のニュースが参考になると思います。
2016年の「周年企業」にみる長寿の条件とは 最古の西川産業は450周年、ヒゲタ醤油は400周年… (産経新聞) – Yahoo!ニュース
まとめ
今の会社設立を見ると、あまり次の世代
のことを考慮していない気がします。
ただ単に安く会社設立をして登記申請し
何か登記事項に変更があれば登記し、
節税対策に明け暮れるようなことを多く
している印象があります。
会社を作るということは永続的に
日本経済に貢献し、周りの方に役に立つ
ことをしなければ意味はありません。
事業承継もそのひとつです。
もう一度会社設立をする意味を
考える必要があると思います。
そのための費用が35万円かかるのは
致し方ないことだと思えるかどうか
会社設立の際に考えてみることが
大事だと思うのですがいかがでしょうか。
以下の投稿も参考にしてください
会社の承継問題 今後の専門家の役割を考えされられた本【司法書士の読書日記2016年2冊目】 – 司法書士行政書士きりがやブログ(きりログ)
参考図書
種類株式&民事信託を活用した戦略的事業承継の実践と手法
河合 保弘 日本法令 2015-04-03
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知識ゼロからの会社の継ぎ方・事業承継入門
真部 敏巳,河合 保弘 幻冬舎 2015-08-27
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