こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirijunshoshi)です。
目次
はじめに:副業・フリーランスの始まりにこそ“終わり”を意識してほしい理由
副業やフリーランスを始めたばかりの方にとって、「相続」や「事業承継」はまだまだ先の話に感じるかもしれません。
ですが、自分の名前で仕事をするということは、少しずつ「信用」や「契約」「データ」など、目に見えにくい資産が積み上がっていくということでもあります。
これらの財産を守り、残された家族や顧客が困らないようにするためにも、最低限の備えは“始めた今”だからこそ意識しておくべきです。
フリーランス・副業でも「財産」があるって本当?
会社員と違って、フリーランスや副業では、次のようなものが“個人の財産”になります。
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SNSアカウント(XやInstagramなど)
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クラウド上の契約書・請求書データ
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屋号付きの銀行口座や売掛金
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自作の電子書籍・セミナー資料・note記事
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サブスク会員やオンライン講座の顧客名簿
たとえば、あなたが突然入院や事故で動けなくなったとき──
これらの情報を「どこに」「どうやって」保管しているか、家族は把握していますか?
何も伝えていなければ、業務の引継ぎができず、請求も滞ってしまう可能性があります。
よくある“見落とし”の実例
私の司法書士としての実務経験の中で、「契約書がパソコンの中にあったが、家族はパスワードも分からず開けなかった」という事例がありました。
その結果、クライアントとの継続契約は宙に浮き、支払いも受け取れずに終了してしまったのです。
また、動画編集やデザイン業などのクリエイターの方では、使っていたクラウドストレージが消去され、納品済データが確認できずにトラブルになることもあります。
司法書士・行政書士としてお手伝いできること
司法書士・行政書士は、相続や事業の継続に関する以下のようなサポートを行っています。
● 相続手続きの相談・書類作成
亡くなったあとに必要な名義変更や財産の整理について、手続きの流れをサポートします。
● 遺言書の作成支援
自筆証書遺言や公正証書遺言の違いなど、基本的な仕組みを説明し、必要に応じて作成の支援を行います。
特に法務局による自筆証書遺言の保管制度は、低コストで利用できる点からおすすめです。
● 事業承継に向けた“資産棚卸し”のアドバイス
将来的に引き継ぐ可能性のあるコンテンツや契約を整理しておくことが、トラブル予防になります。
今すぐできる3つの“はじめの一歩”
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資産・契約・口座のリストを作る(スプレッドシートなどで簡単に)
→ たとえば「ファイル名」「保管場所」「管理者」「顧客とのやり取り先」などを記載。
Googleスプレッドシートならオンラインでも共有できます。 -
SNSやクラウドサービスのパスワードを安全に管理・共有
→ パスワード管理ツールを活用するか、家族に分かる場所にメモを残しておくことも有効です。 -
「万一のとき、ここを見て」と家族に伝えておく
→ 簡単でも“引継ぎノート”を一冊作っておくと安心です。
些細なことでわからないときは専門家に相談
「何から始めていいか分からない」「本当に自分に必要なのか不安」という方も多いでしょう。
その場合は是非当事務所に相談してください。

まとめ:始めたばかりだからこそ、備える意識を
副業やフリーランスは、あなたの“信用と努力”が積み上がった唯一無二の資産です。
それを守るためには、「始めるときに、終わりのことも考えておく」という逆算の視点が大切です。
司法書士・行政書士として、「どこから考え始めたらいいか分からない」という段階でも丁寧にご相談をお受けしています。
まずは“気づく”ことが第一歩です。