事業目的の変更登記をしたいのですが・・・
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
前回の「小さな会社の企業法務」ブログでは定款全体もしくは一部分の見直しのポイントを紹介しました。
(詳しく知りたい方は「あわせて読みたい」から当該ブログを御覧ください)
今回は、定款変更の一部である目的変更について書きます。
事業目的の変更登記をしたいのですが・・・
事業目的の見直しをしたい
私は会社設立当初、事業目的については実際に行う事業と今後行う予定がある事業は載せておきましょうと話します。
会社の規模が拡大し、事業を行う予定であれば、目的変更登記にコストがかかるので会社設立段階から記載していくのがベストだからです。
特に許認可が絡むような場合は、会社設立当初から目的に加えておくべきでしょう。
しかし、会社設立後実際に業務を行い、やはりこの事業は取り掛かる予定がないとか、逆にお客様のニーズがあるのでこの事業を追加したいという要請が出てきます。
会社は事業目的の範囲内で業務を行うので、一定期間経過したら事業目的の見直しも必要です。
事業目的の変更の手続きはどうするのか?
目的は定款の絶対的記載事項であり、登記事項です。
目的を変更するには、定款変更決議になるため株主総会の特別決議が必要です。
目的を増やす場合も、減らす場合も同様です。
目的の適格性について、会社法では、適法性・営利性・明確性が必要です。
目的の語句は、国語辞典や広辞苑、現代用語の基礎知識等で記載されている内容であれば
使用可能です。
具体性については、登記官の審査はなくなりましたが、会社が何をしているのか登記簿から判別できるように記載すべきです。
特に目的変更後金融機関で融資等を受けるとき、具体性のない目的を記載すると担当者から突っ込まれることがあります。
以上をもとに事業目的を考えてください。
目的変更の登記手続きは?
目的変更の登記は変更後2週間以内にしなければなりません。
登記すべき事項としては、変更前の目的に今回決議した目的変更を追加や削除したものを記載する必要があります。
登録免許税は3万円。
登記の添付書類は、
- 株主総会議事録(目的変更決議をしたもの)
- 株主リスト
- 委任状
です。
まとめ
会社設立後、一定期間を経過したら自分の会社の事業目的どおりに行っているのかを確認してください。
会社の権利能力の範囲は事業目的で決まってきます。
今回は
『事業目的の変更登記をしたいのですが・・・[小さな会社の企業法務]』
に関する内容でした。
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