小さな会社の企業法務 役員変更とみなし解散 意外な落とし穴が!

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

平成30年度の休眠会社等の整理作業は昨年10月に該当会社に通知を出し、12月11日までに事業継続の通知を出していない会社については、法務局でみなし解散の登記がされています。

ところで、みなし解散制度の盲点があるので、私見を交えて紹介します。

役員変更とみなし解散 意外と落とし穴が!

どのような会社がみなし解散の対象となるのか?

株式会社の場合ですが、みなし解散の対象となるのは、「12年以上登記をしていない」株式会社です。

これは、役員の変更の任期が最大で10年に伸びたのが影響しています。

役員変更は会社法で決められている事項。これを2年間ほったらかしにしている以上、事業していないものと思われても仕方がありません。

実はこの「12年以上登記をしていない」というのが曲者です。

任期10年の株式会社で任期途中に登記申請があった場合

会社の本店が移転したとか、代表取締役の住所が変わったとか、何らかの登記を申請した場合を想定します。

この場合「登記申請」していることになり、最後の登記をしたときが起算点となります。

会社経営者で「12年登記をしていない」というのを「最後に役員変更登記をしたときから」と勘違いしている方がいるようです。

法務省の「休眠会社等の整理作業(みなし解散)について」を見ても、「12年以上登記をしていない」としか書かれておらず、最後の登記が役員変更登記に限定していません。

なので、任期10年の株式会社で、役員変更登記をしたのが平成18年、任期満了が平成28年の株式会社で、本店移転を平成27年にした場合、みなし解散の通知が来るのは、平成30年ではなく、2027年10月ころになってしまいます。

もしその間に役員変更登記をしていないと、相当な期間選任懈怠・登記懈怠の状態が生じてしまい、過料の額がかなり大きくなってしまいます。

任期満了後の役員が同じ人でも役員変更登記が必要

これも経営者の方が勘違いしているのですが、任期が切れて同じ人が引き続き役員となる場合、登記はいらないと思っている人がいます。

しかし、取締役の任期が法定もしくは定款の規定に基づき満了しているのであれば、退任の登記と就任の登記が必要です。

実務では同じ人が引き続き取締役になる場合「重任」登記をします。

これはひとり株式会社であっても変わりませんので、注意してください。

まとめ

「最後の登記」が役員変更の任期満了前だと、役員変更登記を失念した場合、かなりの過料の額が来てしまいます。

役員変更登記を失念しないために決算期ごとに自分の会社の履歴事項全部証明書を取得して役員の任期を確認するようにしてください。

今回は
『小さな会社の企業法務 役員変更とみなし解散 意外な落とし穴が!』
に関する内容でした。

あわせて読みたい

ひとり株式会社の取締役が成年被後見人になってしまったら・・・続きはこちらを御覧ください。

参考書籍

商業登記ハンドブック第3版
松井信憲 商事法務 2015年05月20日
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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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