司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一 東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一（@kirigayajun）です。
目次
はじめに
相続の手続き、どこから始めたらいいか分からない
最近は相続前対策が大事とも言われていますが、このようなお悩みを抱えている方が多いです。
今回は「公正証書遺言」について紹介します。
遺言書の一つとしてよく知られる「自筆証書遺言」との違いも含め、やさしい言葉で解説します。
そもそも「公正証書遺言」とは？
公正証書遺言とは、公証人が作成する遺言書のことです。
公証人は法律のプロで、遺言の内容が適切であるか確認してくれるので、安心して任せられます。
公正証書遺言を利用したほうがいい方
「公正証書遺言」を利用したほうがいいのは、一体どのような方でしょうか？
すでに財産をこの人に託したいというのが決まっている方は「公正証書遺言」をおすすめします。
後ほど紹介する「メリット」で無用な争いを避けることができる公正証書遺言にぴったりです。
誰かに託したい思いがあっても、何も対策を講じないと、相続人全員で財産の分け方を決めないといけなくなり、面倒な争いが起きます。
なので、すでに財産をこの人に託したいというのが決まっていれば「公正証書遺言」を作成しましょう。
公正証書遺言のメリット
ここからは公正証書遺言のメリットを紹介します。
まずは安心感があります。公証人が遺言書の内容しっかりと確認するので、書き間違いや法的なミスが少ないです。
ただ、内容は遺言者の方で原案を作るので、遺留分とかも配慮した遺言書を作成すべきです。
合わせて、法的効力はありませんが、「付言事項」を書き加えるといいでしょう。
効力としては、遺言が死亡後すぐに効力を発揮するため、速やかに相続手続きを進めることができます。
さらに紛失することがないのも公正証書遺言のメリットです。公証人が公証役場で遺言書を保管してくれるので、無くす心配がありません。
最後に、相続人間の争いの防止にもなります。
公正証書遺言は、公証人の他、証人２名の立ち会いのもと作成されます。
正式な手続きを経て作成されるため、遺族間の争いが自筆証書遺言と比べると起きにくいです。
公正証書遺言のデメリット
公正証書遺言にはメリットも多いですが、デメリットも多いです。
まずは、費用の問題があります。
公証人に作成してもらうため、費用がかかります。自筆証書遺言と比べると高いです。
次に手続きです。 公証役場に出向く必要があるので、少し手間がかかります。
また、依頼者の場所にも出張していただけますが、その分費用はかかります。
自筆証書遺言との違い
「自筆証書遺言」とは、自分で手書きで作成する遺言書のこと。
これと公正証書遺言を比べると、次のような違いがあります。
自筆証書遺言は自分で全て書かなければならないので、手間がかかります。
公正証書遺言は公証人がサポートしてくれるので、楽です。
確実性の問題があります。
自筆証書遺言はミスがあると法的効力を持たなくなることがあります。
しかし、公正証書遺言は公証人がチェックしてくれるので、その心配が少ないです。
表にもまとめましたので参考にしてください。
| 項目 | 公正証書遺言 | 自筆証書遺言 |
| 定義 | 公証人が作成する遺言書 | 自分で手書きで作成する遺言書 |
| メリット | 1. 安心感がある 2. 速やかな効力発揮 3. 公証人が保管 4. 遺族間の争いが起きにくい |
1. 費用が安い 2. いつでも自分で作成可能 |
| デメリット | 1. 費用がかかる 2. 手続きの手間 |
1. ミスのリスク 2. 保管に注意が必要 3. 法的なミスの可能性 |
| 違い | 1. 公証人がサポート 2. ミスの心配が少ない |
1. 手間がかかる 2. ミスがあると効力を持たない |
まとめ
相続の手続きは複雑で、どこから手をつけたらいいか分からないと感じるかもしれません。
しかし、公正証書遺言を選ぶことで、多くの安心と効果的な手続きを得ることができます。
費用はかかりますが、それ以上のメリットがあります。
遺言について分からなければ、司法書士や行政書士に相談してみることをおすすめします。
相続の準備は早めに行うことで、未来のトラブルを防ぐことができますよ。
今回は
『相続対策スタートガイド！公正証書遺言 vs 自筆証書遺言の違いとは？江戸川区船堀の司法書士が解説します！』
に関する内容でした。
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