合同会社の社員の退社 結構面倒です!その理由を江戸川区の司法書士が解説します

東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

合同会社の社員ですが、一身上の都合により退社するつもりです。
なにか注意しなければならないことはありますか?

合同会社の社員をすんなり退社することは難しいです。

今回は、意外と知られていない合同会社の退社のことについて紹介します。

2名で合同会社設立したときは要注意!退社できるタイミングとは?

合同会社を2名で設立したが、諸事情で一方が退社せざるを得ないことも想定されます。

そのことを考えて合同会社を設立している方は少ないように感じます。

しかし、実際、退社の場面になると結構焦るのです。

会社法では合同会社の社員については法定退社事由が定められており、原則はそれに従って退社することになります。

しかし、合同会社の存続期間を定款で定めなかった場合またはある社員の終身の間合同会社が存続することを定款で定めた場合には、各社員は、事業年度の終了のときにおいて退社することができます。

なお、その場合は原則として6ヶ月前までに退社の予告をする必要があります。

ただし、やむを得ない事由があれば、各社員はいつでも退社することができるとされています。

退社ひとつをとっても合同会社はややこしいと思っていただいたほうがいいです。

実際には実務では退社事由はどうしているのか?

社員が退社をしたくても、定款に別段の定めがあるか、やむを得ない事由がなければ、6ヶ月前に予告しなければ退社することはできません。

「やむを得ない事由」については、立法担当者の解説によると、以下のように説明されています。

・社員が単に当初の意思を変更したという事由だけでは足りない
・定款を定めたときや入社・退社を前提としていた状況が著しく変更され、もはや当初の合意どおりに社員を続けることができなくなった場合

なので、「やむを得ない事由」は個別具体的に判断しないといけないのが実務の扱いとなります。

なので、2名の社員の会社の場合であれば、法定退社事由のひとつである「総社員の同意」で退社させたほうが合理的だといえます。

このことがあるから、合同会社の場合、社員が多いときは不向きなのです。

退社すると何か請求できるのか?

合同会社の退社でもう一つ問題になることがあります。

それは、退社すると、退社した社員は持分の払戻しを請求することができます。

払い戻す持分は多くの場合を見ていると退社する社員は退社しない社員に持分を譲渡するケースが多いように感じます。

払い戻す持分は、基本退社のときにおける合同会社の財産の状況に従って計算することになっています。

退社の事由によっては資本減少も検討しないといけないこともあります。

なので、退社は結構面倒な手続になるのです。

まとめ(今回の気づき)

合同会社の場合、退社の事由は法定退社事由と一定の要件のもと6ヶ月前の予告退社がある

やむを得ない事由による退社もできるが個別具体的に判断する必要があるので、総社員の同意が得られれば、そちらの方の退社がやりやすい

退社すると持分の払戻しを請求できる

個人的には、合同会社は退社のこととがの手続が面倒なので、設立する際はひとりでコンパクトな場合が向いていると感じています。

今回は
『合同会社の社員の退社 結構面倒です!その理由を江戸川区の司法書士が解説』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。