相続基礎 遺言書に記載されていない財産が見つかったらどうなるのか 司法書士が解説
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
遺言書に記載している財産。
もし、自分が亡くなったときに思わぬところから発見されたり、遺言書に記載されていない不動産の漏れがあった場合、どうなってしまうのでしょうか。
今回は、遺言書に記載されていない財産はどうなってしまうのかを解説します。
相続基礎 遺言書に記載されていない財産が見つかったらどうなるのか
そもそも不動産の漏れとかあるのか?
不動産は自分の持っている土地と建物だけと思っている人が意外と多いです。
しかし、実は公道にでるための自宅前の道も実は持分で他の周りの方々と共同で持っていたということは多々あります。
実際に私も不動産の権利証を見せてもらい、発見したこともあります。
意外と私道については遺言を書く人も家族も見落としがちです。
なので、自宅前の道はどうなっているのかも調べる必要があります。
権利証もしくは法務局から公図を取得して、そこを頼りに登記事項証明書を取得してみることをおすすめします。
または、名寄帳を取り寄せることも不動産の漏れをふせぐ一つの方法です。
もし遺言書に記載されていない財産が発見されたらどうなるのか?
相続開始後に遺言書に記載されていなかった財産が出てきた場合、誰が承継するのか。
遺言書に記載されていない財産は、結局のところ相続人が共有して承継することになります。
なので、遺言で記載されている人に承継させたい場合は、遺産分割協議をしたうえでないといけません。
なので、相続人間で争いが出てしまうと面倒な問題が出ます。
先程の不動産の物件漏れで私道だった場合、承継されないと不動産が売れないことも出てきます。
なので、遺言書に不動産の物件の漏れはないようにしておく必要があります。
一応万が一相続開始後に思いもよらぬ財産が発見されたことを考慮して遺言書でケアしておく
遺言書を書くときはできる限り財産を特定して書くことが必要です。
しかし、万が一財産が発見されても、誰かに承継できるように、遺言書でケアしておく必要があります。
例えば、不動産の場合、「下記不動産その他遺言者の名義の不動産はすべて〇〇に相続させる」とか記載しておくことも必要です。
また、「上記以外の遺言者名義の財産については〇〇に相続させる」とかも条項として盛り込むことも必要です。
遺言者が意外と忘れているものもある可能性があるので、遺言書で補足しておくことも重要です。
まとめ
遺言書に記載のない財産が発見されたときは、相続人全員が共有して承継することに注意してください。
なので、遺言書には、すべての財産について漏れがないかを確認するとともに、仮に遺言書に記載されていない財産が見つかったときのこともケアしておくことが大事です。
今回は
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