相続 改めて考える なぜ遺言書を書く必要があるのか 司法書士が解説します

相続 改めて考える なぜ遺言書を書く必要があるのか 司法書士が解説します

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

高齢化社会が進み、遺言を残しておくことの重要性は聞いたことがある人は多いでしょう。

ところで遺言書ってなぜ書かないといけないのかご存知でしょうか?

「書かないといけない」ということは知っているが・・・

という方向けに、今回遺言書を書く必要性について解説していきます。

相続 改めて考える なぜ遺言書を書く必要があるのか

遺言書を書く必要がある理由その1 相続開始後のトラブルを防ぐ

多くの相続のトラブルを見ていると、相続開始後に財産のことで揉めています。

遺言書を書くのは財産の多い人だけだと思っていませんか?

意外と、財産が不動産だけとか預貯金が少しだけという方でも相続のトラブルは発生しています。

令和2年度の家庭裁判所での遺産分割事件を見ていると、全体で5,800件あるうち、遺産の価額が1,000万円以下の事件数が2,000件、5,000万円以下で2,800件と80%近くを占めています。

そのことを考えると、遺産の価額が少なくても相続のトラブルは起こりうることを知っておくことが重要です。

なので、相続開始後にトラブルがあってからでは遅く、相続開始前から何らかの対策は講じておくべきです。

遺言書を書く必要がある理由その2 あなたの思うとおりに財産を分けることができる

遺言書を書かない場合、基本は法定相続分に従って財産を分けることになります。

しかし、内縁の妻だったり、孫は基本相続人にはならないため、もし渡したい場合であっても、何も手立てをしないとあなたの思いは何もできません。

そこで遺言書が効果を発揮します。

相続税や贈与税の絡みは出てしまいますが、それでもあなたの財産を確実に相続人でない人に渡すことができます。

ただ、遺留分の問題も出てきますので、遺留分権利者がいる場合には、そのことにも配慮して、遺言書を作成すべきです。

なお、相続人以外の人に財産を渡したい場合は、自筆証書遺言は避けて公正証書遺言にすることをおすすめします。

自筆証書遺言の場合は、自筆で書くので思いは伝わりますが、相続人から偽造ではないのかとか変な疑いがかけられてしまいます。

なので、相続人以外の方に渡したい場合は、公正証書遺言がいいです。

まとめ

遺言書を書く意味は、事前に相続対策を講じることで相続開始後の無用の争いを防ぐ意味があります。

特に事業をされている方は、後継者に確実に財産を渡す必要があるため、遺言書は必須です。

相続開始後の無用なトラブルを避けるため、ぜひ遺言書を活用しましょう。

今回は
『相続 改めて考える なぜ遺言書を書く必要があるのか 司法書士が解説します』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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