相続の基礎 事例で考える誰が相続人となるのかを知っておくことが重要 財産の多い少ないは関係ありません 司法書士が解説
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
最近、有名人がお亡くなりになったときに誰が相続人となるのか問題になります。
今回は2つの事例を用いて、少し脚色を加えて紹介します。
やはり、相続人を知っておくことで、相続対策を講じやすくなります。
相続の基礎 事例で考える誰が相続人となるのかを知っておくことが重要
事例その1 ある作家の場合
この方に関しては、かなりの財産を残して亡くなっているようです。
この方には子供が4名いるので、遺言書がなければ遺産分割協議で解決できるパターンです。
とはいっても、財産が多いこともあり、それで揉めることも多々あるので、事前の相続対策は重要でしょうし、何かしらはしているでしょう。
しかし、この方の場合、一つの問題があります。
それは、婚外子がいること。
その人が認知していれば、相続については子と同じ扱いとなります。
なので、実子4名と婚外子の5名が相続人となります。
配偶者が存命であれば配偶者も相続人となります。
もし、婚外子がいるにも関わらずその人を外して実子4名だけで遺産分割協議をした場合は、協議そのものが無効となります。
実子と婚外子がいることが明らかな場合には、生前に何らかの相続対策を講じることが必要です。
遺言書をかいても、遺留分という権利があるため、それにも対応するような内容にしておかないと亡くなったあとに一悶着でてきます。
実例その2 前婚と後婚の間に子供がいる場合
あるタレントの例です。
その方は前婚で子供を2名いて、その後離婚、その後に再婚して子供がいるという場合です。
この場合も、事前の相続対策や前婚の間の子供とのケアが重要になります。
相続人は、配偶者と子供になります。
離婚した配偶者は相続人にはなりませんが、前婚の間に生まれてきた子供は相続人となります。
そして後婚の子供も当然相続人となるので、遺産分割協議はなかなかまとまりにくいところがあります。
前婚の子供が再婚した人をどう思うのか、相続問題というより人間の「ココロの問題」が強いです。
なので、遺言書を作成することをおすすめしますが、今回は遺留分の問題も慎重に対応しないといけません。
前婚の間の子供と再婚相手との交渉はなかなか難しいものがあり、遺言の書き方次第では争いの種になってしまいます。
自分は相続の問題の多くは「人間関係」が原因だと感じています。
なので、今後離婚しているような場合には、生前の相続対策はより大事になります。
これは財産が多いかどうかは関係ありません。
まとめ
今回は、ある事例を2つもってきて、事前の相続対策の重要性を書きました。
最近は離婚もかなりの数あり、人間関係が複雑になっています。
なので、生前の相続対策は財産のありなしに関係なく対応するべきだといえます。
今回は
『相続の基礎 誰が相続人となるのかを知っておくことが重要 財産の多い少ないは関係ありません 司法書士が解説』
に関する内容でした。
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