本店移転登記 管轄外で行った場合 移転先の法務局で印鑑カードを新たに取得する必要があります 司法書士が解説

本店移転登記 管轄外で行った場合 移転先の法務局で印鑑カードを新たに取得する必要があります 司法書士が解説

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

最近、商業登記は、インターネット上でできるサービスが登場しているようです。

なので、簡単な登記は司法書士に依頼せずそのサービスを利用する方もいるでしょう。

しかし、本当に法務的理解をするのであれば、司法書士にきちんと確認して行うべきです。

今回は、簡単そうに見えてややこしい「本店移転登記」についてです。

なお、印鑑届書を提出する場合を想定します。

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管轄外の本店移転登記は申請書を2通用意する

以前、管轄外の本店移転の実体上の手続きは紹介しているので、今回は登記申請をメインに書きます。

例えば、東京都千代田区から港区に本店移転する会社があります。

この場合、申請書は2通用意します。

1通は東京法務局宛、もう1通は東京法務局港出張所宛にします。

1通目の東京法務局の申請書に議事録とかを添付します。

そして、注意するのは、港出張所には会社実印がないため、印鑑届書を用意する必要があること。

印鑑届書には東京法務局に提出してある会社実印を押印すればよく、代表者個人の実印と印鑑証明書は不要です。

登記申請書の提出先は?

管轄外の本店移転の登記申請に際して、どこの法務局に申請するのでしょうか?

答えは、旧本店所在地の東京法務局に港出張所申請分も合わせて2通申請します。

東京法務局の方で、港出張所分は送付します。

なので、管轄外の本店移転の登記申請は2通とも旧本店所在地の管轄法務局に出すことを覚えてください。

印鑑カードは旧本店所在地のものをそのまま使えるのか?

よく聞かれる質問で、「印鑑カードは今までのカードをそのままつかえるのか」というのがあります。

なので、港区に本店が移転した場合でも、今までの印鑑カードを利用できるのかというとそれは無理です。

管轄外の本店移転の登記がされるとデータが変わってしまうため、印鑑カードを使用できなくなります。

その場合、本店移転の登記が完了したら、港出張所に行って、印鑑カードを交付する手続が必要となります。

なので、管轄外の本店移転の登記をしたら、移転先の法務局で印鑑カードを作ることをお忘れなく。

まとめ

本店移転の登記申請は、移転後2週間以内に旧本店所在地の管轄法務局に申請します。

印鑑カードは、旧本店所在地のものを引き継ぐことはできず、新しい印鑑カードを新本店所在地の管轄法務局で取得する必要があるので、注意してください。

今回は
『本店移転登記 管轄外で行った場合 移転先の法務局で印鑑カードを新たに取得する必要があります 司法書士が解説』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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