3月決算の会社は要注意!役員の任期満了していませんか?江戸川区葛西の司法書士が解説

3月決算の会社は要注意!役員の任期満了していませんか?江戸川区葛西の司法書士が解説

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

3月決算の中小零細企業の株式会社で、税務申告をすでに終えてる会社も多いでしょう。

しかし、履歴事項全部証明書を見たら、実は今年定時株主総会で役員の改選時期を失念してしまった。

特に設立してから10年経過していたことを忘れていて役員改選しなければならないことを失念した。

そのような会社はどのように対応すればいいのか?

今回は今年役員改選時期だったが定時株主総会を開催したにも関わらずそれを失念してしまった場合の対処法について書きます。

なお、これは私の考えであることをご承知起きください。

3月決算の会社は要注意!役員の任期満了していませんか?

定時株主総会で役員改選を失念してしまった場合

今回役員改選時期にも関わらず、定時株主総会で選任を失念しまった場合。

どのように対応すればいいでしょうか?

定時株主総会は1年に1回なので、来年まで待たないといけないのかというとそうではありません。

まずは、臨時株主総会を開催するための招集手続をしてください。

株主が多い会社だと招集手続はたいへんですが、多くの役員改選を失念しているのは中小零細企業のうち、株主がひとりか知り合いか同族の方が株主の場合がほとんど。

ひとり株主や株主が同族の場合は、株主全員の同意があれば、招集手続を省略できるので、そちらを活用してください。

その上で臨時株主総会を開催して役員改選をしてください。

ひとり株式会社の場合や株主が少ない会社の場合は書面決議を活用する方法もあるでしょう。

臨時株主総会には役員改選のことをどう記載するか

本来、任期が満了する場合、定款の添付が必要となります。

これは定款に任期の規定が記載されているため、退任の時期を証するために必要だからです。

しかし、議事録に任期満了の旨の記載があれば、定款添付を省略できます。

私見ですが、
「取締役全員は、定款第○条の規定により、令和4年○月○日の定時株主総会終結のときに任期満了し退任するので」
と記載し、任期満了の旨を議事録で記載すれば問題ないと思われます。

上記記載をして、後任取締役の選任決議を行ってください。

役員に関する事項につき登記事項はどう記載するか

取締役の退任や就任はどう記載するか?

この事例の場合、「重任」は使えません。

定時株主総会で選任していれば、「退任」と「就任」の間はないので「重任」という原因を使えます。

今回の事例は、定時株主総会で選任を失念し、臨時株主総会で選任することになるので、登記上は定時株主総会開催日をもって
「令和○年○月○日退任」
臨時株主総会の選任日をもって
「令和○年○月○日就任」
とするしかありません。

なので退任と就任の間に空白期間が空いてしまうので登記簿からみると少し異質な感じを受けます。

注意なのは、許認可が絡む場合、「退任」と「就任」の間に日付が空いてしまうと連続性が取れないと言われることがあるので、注意してください。

役員変更の登記の添付書面は?

「就任」の場合、非取締役会設置会社の場合、取締役については印鑑証明書が必要です。

しかし「退任」「就任」を通じて同一人物の場合は、添付書面は「重任」と同じ扱いになるため、印鑑証明書の添付は不要です。

もし、退任前に代表取締役の住所が変わっていた場合、住所変更の登記もあわせてする必要があるものと思われます。

まとめ

すでに3月決算の中小零細企業の株式会社は税務申告が終わっているかもしれません。

もう一度履歴事項全部証明書と定款を確認していただき、任期が満了していないかを見てください。

もし、本来、今回で任期が切れる場合は、速やかに臨時株主総会を開催して役員改選手続をしてください。

ずっと役員変更の登記を失念すると「みなし解散」のリスクが高まり、過料の対象にもなるので注意してください。

ただし、選任懈怠の状況であるので、過料になる可能性もあることを追記しておきます。(ここは私見ですが)

今回は
『3月決算の会社は要注意!役員の任期満了していませんか?江戸川区葛西の司法書士が解説』
に関する内容でした。

あわせて読みたい

小さな会社の企業法務に関するブログはこちらから

参考書籍

Youtube

関連記事はこちら

この記事を書いた人

アバター画像

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。