ひとり株式会社であっても議事録を保存していくことはこれからの時代大事!
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 鉄道大好き司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
はじめに
最近は副業やパラレルキャリアで、自分の会社を持つ人が増えてきました。
法人化もインターネットを使えば、安く済ますことも可能の時代です。
ただし、会社運営の方法については、未知数だという人も多いです。
ブログでも書いていますが、今回は、必ず会社がしなければならない事項のひとつ、議事録の保管及び書面決議制度について書いていきます。

ひとり株式会社であっても議事録を保存していくことはこれからの時代大事!
株主総会は毎年開催しなければいけないのか?
これから起業される方で質問がくるのは、
「株主総会は毎年開催しないといけないのでしょうか?」
という内容。
実は、毎年、決算書類は税務署に提出する必要があります。
その決算書類は株主総会で承認を得たものである必要があります。
会社法でも、事業年度終了後から3ヶ月以内に株主総会を行う必要があります。
ただ、税務申告については、事業年度終了後から2ヶ月以内に行う必要があります。
例えば、3月決算の株式会社の場合、株主総会は6月末日までに行わないといけません。
しかし、中小企業の場合、2ヶ月以内に税務申告を行う関係から5月末までに株主総会をする必要があります。
株主総会を開催したら議事録の保管を!
株主総会を開催したら議事録を作成し、10年間会社の本店に保管する義務があります。
それを怠ると過料に処せられます。
つまり、会社を運営していく上で、株主総会の毎年開催と議事録作成は義務ということになります。
ひとり株式会社の場合、多くの企業で株主総会を実際に開催していないことが多いです。
なので、そもそも議事録すら保管していない会社が多いのが実情です。
ひとり株式会社であっても株主総会を開催する義務はある
では、ひとり株式会社の場合、自分で株主総会を開催するのは、なんだか違和感がある。
そのように思っているのであれば、書面決議制度を活用してみてはいかがでしょうか。
会社法第319条で、取締役からの提案に株主全員が同意すれば、株主総会を開催しなくてもいいという制度です。
総会を実際に開催しなくても、会社法施行規則に基づき議事録は作成しなければなりません。
私は、ひとり株式会社の場合は、むしろ書面決議制度が実体にあっていると思っています。
最近はむしろひとり株式会社の場合はその方法を推奨しています。

まとめ
ひとり株式会社であっても、会社法の規定に基づいて株主総会を開催し、議事録作成が義務となっています。
ひとり株式会社だと総会開催というより実際には株主総会を開催しない方法、書面決議制度を採用することをオススメします。
今回は
『ひとり株式会社であっても議事録を保存していくことはこれからの時代大事!』
に関する内容でした。
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参考書籍
議事録作成の実務と実践 | ||||
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