フリーランスのための会社設立 共同で出資する場合の注意点は?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
これからの時代、本業以外にも副業・複業でフリーランスで業務委託を受けて仕事をする方が増加する時代になるでしょう。
正直パソコン1台さえあれば、どこでも仕事ができる時代。
フリーランスで法人化したい方もいるでしょう。
今回は、何人かのフリーランスで会社を設立する場合の出資割合について書きます。
フリーランスのための会社設立 共同で出資する場合の注意点は?
共同で会社を設立する際のリスクを知ること
ひとりで法人化する場合は、自分しか設立当初は出資しないので、問題になることはありません。
問題は数名で共同で会社を設立したい場合。
出資割合についても問題ですが、ビジネスが同じ方向に向いているかをまずはしっかり確認してください。
よく知り合い同士で会社を作ったが、ビジネスの考えが違ってきたのでやめたいとかいうのをよく見かけます。
そうなると、株式の譲渡や役員の扱いなど、面倒な問題を処理していかないといけません。
1株あたりの価値が上がっている場合の譲渡はもらう方にとっても負担になります。
役員になっている場合、その方が辞任しない限り、役員報酬が発生したりします。
理由のない解任の場合は、会社に対し損害賠償請求もされてしまいます。
そもそも、共同で事業をやるメリットとか、設立後の事業展開をどうするのか、企業理念は何かなど、設立前から綿密に話し合いを重ねて、法人化するようにしてください。
設立後、方向性の違いから分裂してしまう会社をいくつも見ています。
株式会社設立時に大事なこと 出資割合について考える
株式会社の場合は、発起人の出資割合に応じて株式を配分します。
となると、出資割合をどうするかが意外と問題になります。
利益配分も問題ですが、株主総会での議決権で意外と問題が出ます。
株主総会での普通決議の定足数を排除するのか、特別決議の定足数要件を緩和するとかしてしまうと、提案が審議できてしまったりします。
そうなると内紛が起きてしまい、会社の経営どころではなくなってしまうということもあります。
株主間契約を締結するなど、法的拘束力は低いですが、紳士規定をきちんと取り交わすことが、共同で会社を設立するときに大事です。
まとめ
会社の規模を大きくしたいのが共同で設立する理由の一つのようです。
会社を大きくすることも大事ですが、まずはビジネスの方向性がお互いしっかりしているものかを確認するほうが大事です。
今回は
『フリーランスのための会社設立 共同で出資する場合の注意点は?』
に関する内容でした。
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