休眠中の株式会社を放置し続けることのデメリットは?[小さな会社の企業法務]

休眠中の株式会社を放置し続けることのデメリットは?

ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

父親が設立した株式会社が休眠中です。先日父親が亡くなり、このまま放置したい状況です。デメリットはありますか?

ある方からの質問です。

ひとり会社の設立が増える中、今後このような質問は増えると思われます。

そこで、休眠中の株式会社を放置することで何かデメリットはあるのでしょうか。

休眠中の株式会社を放置し続けることのデメリットは?

休眠会社とはなにか?

休眠会社とは、会社を解散せず、登記したまま放置しておくことです。

登記簿を見ただけでは、休眠状態なのか判別できず、会社は経営をしていると思われてしまいます。

なお、会社法では、休眠会社、株式会社で、最後に登記を申請してから12年経過した会社を指します。

会社が経営をストップしていても、事業は継続しているのと同じ状態なので、当然登記義務が発生したら、登記申請はしなければなりません。

上記質問者の例だと、代表取締役が亡くなったとのことなので、代表取締役の死亡による変更登記と後任取締役・代表取締役を選任・選定する登記が必要となります。

変更後2週間以内に登記申請をしなければならず、放置してしまうと過料の対象となり、罰金みたいなものを支払う必要があります。

休眠会社を放置することはデメリットだらけ?

会社を諸事情で休眠させたい場合は、税務署や都道府県税事務所・市区町村役場に「異動届出書」を提出する必要があります。

ひとり会社であれば「異動届出書」を出せば、会社は休眠状態に入れますが、従業員を雇用している場合は「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を提出する必要があります。

さらに、社会保険に加入している場合は「健康保険・厚生年金保険適用事業所全喪届」を提出することも忘れないでください。

ところで、休眠状態にした場合、よく会社を継続したければ手続きは複雑でないのでメリットだといわれています。

しかし、私は会社を続ける意思がないのであれば、速やかに解散手続きをして、清算結了して会社をたたむべきだと考えています。

会社を休眠状態にし続けることにデメリットのほうが大きいのです。

会社として存在する以上、社会に対する責任を負う必要がありますが、何もしていないのであれば、たたむべきなのです。

よく、経営者の中に、休眠状態にすると税金を払わなくていいと思っている人がいます。

しかし、休眠状態にあるといっても、決算申告はする必要があり、当然決算公告義務はあります。

当然休眠状態であっても納税もしなければならず、決して税金を払わなくていいということにはなりません

さらに、会社が休眠状態だと、知らない方に会社を乗っ取られる可能性もあり、実際に事件になったこともあります。

知らない間にあなたの会社が犯罪の温床になっていることもあるのです。

なので、私は、会社を継続する気がなければ、資産がプラス状態であれば費用がかかっても速やかに解散、清算結了すべきなのです。

「はじめに」の質問の答えは、速やかに所定の登記申請をして解散手続きに着手すべきであるが答えになります。

まとめ

結局、会社設立当初に解散のことまで考えないと、このような問題が生じるのです。

特にひとり会社の場合は、自分に何かあったときどうすべきかは真剣に考えるといいでしょう。

今回は
『休眠中の株式会社を放置し続けることのデメリットは?[小さな会社の企業法務]』
に関する内容でした。

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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