自筆証書遺言 手続が安い分間違って効力が発生しなかったら自己責任!江戸川区葛西の司法書士・行政書士が解説
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
はじめに
自筆証書遺言は、法改正も行われ、法務局に保管する制度も導入されました。
自筆証書遺言も使い方によっては利用しやすくなっていますが、まだリスクも高いのは事実。
現在の自筆証書遺言も含め、どのような場合に活用するのか、どのような点に注意するのかを書いていきます。

自筆証書遺言 手続が安い分間違って効力が発生しなかったら自己責任!
自分の責任で書くのが自筆証書遺言
自筆証書遺言は自分ですべてを記載しなければなりません。
ただ、記載すればいいのかというと、法律(民法)の規定に従って書く必要があります。
ひとつでも記載ミスがあったり、訂正の仕方を間違えたりすると、全部が無効になってしまいます。
また、日付の記載を忘れても、遺言は効力を生じません。
さらに、遺言者がなくなって自筆証書遺言を発見した場合、家庭裁判所で検認手続をする必要があります。
なお、法務局で自筆証書遺言を保管していた場合は、家庭裁判所での検認手続は不要です。
自筆証書遺言は公正証書遺言と比べると安くできますが、間違えるとたちまち無効になるリスクがあります。
どうしても自筆証書遺言の場合は、相続人どうしの紛争にも繋がりやすいといわれています。
つまり、自筆証書遺言は安くできる分自己責任が伴います。
自筆証書遺言は遺言に対するハードルを下げる
どうしても「遺言」と聞くと後ろ向きに考えがち、また「遺書」と勘違いする方も多いです。
「遺言」は自分が亡くなった後のことを託す大事なラブレター。
なので、自分の思いを誰に託すのかきちんと示すことが大事。
一番いいのは自分の財産を亡くなるまでの間に全部使い切ること。
それが難しいのであれば、早い段階から誰にどう継がせるのかを考える必要があります。
自分はまだ大丈夫だと思っているあなた!
この先、何があるか分からない、そのためにも「遺言」をなんでもいいので書いておきましょう。
わざわざ公証役場で公正証書遺言にしなくても、サクッとできるのが「自筆証書遺言」、遺言を書くハードルを下げてくれます。
先程、法律に従って書かないといけないと書きました。
確かに面倒な部分はありますが、ざっくり、緊急避難的に書くのであれば、このような自筆証書遺言はいかがでしょうか?
「私の所有している不動産、預貯金のすべてを妻◯◯に相続させる」
日付と名前を書いて印鑑を押して、封筒に入れ封をしておけば、一応遺言としての効力があります。
これだと簡単に書けますし、遺言に対するハードルを下げることができるでしょう。
そして、時期を見て遺言の内容を峻別し、遺言を確実に効力を発生できるようにするため、公正証書遺言に切り替えることをおすすめします。

まとめ
自筆証書遺言は自己責任を伴う遺言であることをご理解下さい。
いちおう緊急避難的に簡単に書いておき、後日改めて公正証書遺言に切り替えるのもありです。
もし、すべて自筆で遺言を書きたいという方は司法書士や行政書士に相談してから書くようにして下さい。
今回は
『自筆証書遺言 手続が安い分間違って効力が発生しなかったら自己責任!江戸川区葛西の司法書士・行政書士が解説』
に関する内容でした。
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