東京都江戸川区船堀 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
今、巷では終活ブームがあります。
多くの専門家の方がセミナーで「遺言書を書きましょう」といっているようです。
さて、遺言の方式にも様々あります。
今回は、自筆証書遺言がいいのか、公正証書遺言がいいのかを私なりの意見を踏まえて書きます。
あくまでも私見であることをご理解のうえお読みください。
個人的な感想は、最後のまとめにも触れましたので、こちらを御覧ください。
そもそもなぜ遺言書を用意したほうがいいのか?
「遺言を書かなければならない理由」
なぜ遺言書を書いたほうがいいのでしょうか?
答えは、残された方(相続人)に無用な争いを防ぐ意味があるからです。
ただ、どうしても「遺言書」でカバーできない問題があります。
それは「遺留分」です。
遺留分の問題は「遺言書」を書いても、最近話題の「家族信託」でも解決できない問題です。
そもそも論で「遺留分」そのものをなくしたほうがいいという方もいらっしゃいます。
遺留分の問題があるといっても、遺言書を書いたかどうかで変な争いに巻き込まれる可能性は低くなるため、遺言書は書いておくべきです。
自分に何が起こるか分からないので・・・遺言書は書きましょう
「遺言書」を書く必要があるのがわかりました。
確か、遺言書には公正証書遺言と自筆証書遺言があるのを聞きました。
どちらがいいのでしょうか?
自筆証書遺言と公正証書遺言どちらがいいのかという質問を多く受けます。
果たしてどちらがいいのでしょうか。
私の考えを交えて紹介していきます。
若い方は自筆証書遺言のほうがいい?
まだ若い方であれば、公正証書遺言でなく、自筆証書遺言でいいです。
公正証書遺言にしてしまうと、遺言の内容を変えるたびに、公証役場に費用を支払う必要があり、余計な負担がかかります。
また、歳を取るにつれて自分の考え方も変わってくるでしょう。
ところで、遺言の内容と抵触する部分についてはあとの遺言で前の遺言を撤回したことになります。
何度も遺言の内容を書き直したければ、自筆証書遺言の場合がいいです。
自筆証書遺言の場合、最初に書いたものを破り捨てれば撤回したことになります。
はじめのうちは、自筆証書遺言で書き、いざ固まってきたら公正証書遺言にすればいいのではと思います。
自筆証書遺言を書いたが、数年後に書き直したい場合
遺言を書いていたが、事情があり書き直したいこともあるでしょう。
その場合は、すべてを書き直し、以前に書いたものは破棄することをオススメします。
自筆証書遺言の場合、特定した日付を記載しなければなりません。
ただ、自筆証書遺言が2枚あると日付が分かっていてもだいたい争いの原因になります。
なので、はじめに書いた遺言は破棄しておくほうが望ましいです。
自筆証書遺言の際に気をつけることは?
自筆証書遺言の場合、法定の様式に従わないとすべてが無効になります。
極力、自筆証書遺言をする場合は司法書士や行政書士と相談しながら進めてください。
あとは、相続人が誰になるのかをきちんと把握しておくことも大事です。
特に離婚している場合、その間に子供がいれば、その子供も相続人になり、遺留分権利者にもなりますので注意してください。
最近では自筆証書遺言を法務局に保管する制度も創設されたので活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
若いうちから起業される方は、ぜひ自筆証書遺言を残すようにしてください。
もし、遺言書を書き直したいと思ったらすぐにでも書きなおすことをお勧めします。
いつまでたっても直しておかないといざというときに、その遺言が有効となり、自分と思ったとおりに財産や思いが伝わらなくなるので・・・
なので、公正証書遺言は、もう財産の動きがこれ以上起きない時にすべきです。
まだ、財産のことや将来のことで変わる可能性が多いのであれば、自筆証書遺言でやるのがいいでしょう。
今回は、
『自筆証書遺言と公正証書遺言はどちらがいいのか?自筆証書遺言がいい場合を江戸川区船堀の司法書士・行政書士が解説』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
自筆証書遺言は費用が安く済む分、法的効力が生じない場合自己責任となります。
こちらのブログもあわせてご覧ください。