支店の所在地における登記の廃止 中間試案に盛り込まれる

東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。

はじめに

支店を設けた場合、現行法だと支店設置の登記を申請する必要があります。

しかし、今回の中間試案の公表で支店の所在地における登記について大きな動きがあります

支店の所在地における登記の廃止 中間試案に盛り込まれる

そもそも支店登記をする意味は?

平成18年の会社法施行前までは、支店の登記簿は本店の登記簿とほぼ同じ内容が記載されていました。
違っていたのは、支店に置かれた支配人に関する登記でした。

会社法施行前の支配人に関する登記は、支店ごとに登記されるので、本店所在地では、支店の支配人に関する事項を知ることはできませんでした・

また、会社法施行以前は、管轄法務局の分しか謄本が請求できませんでした。

なので、支店の所在地の登記はそれなりに意味がありました。

会社法施行後は支店所在地の登記は意味をなさない・・・

平成18年5月に会社法が施行されました。
その際、支店の登記は相当簡素化されています。

現在、支店の登記事項は

  • 商号
  • 本店の所在場所
  • 支店(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所

だけになりました。

支配人に関する事項も、支店のみに支配人が置かれていてもすべて本店所在地の登記簿に記載されています。

現状、支店の登記事項証明書の請求数も少ないようです。

私は、支店の設置登記を申請した際に、登記されていることを確認するために、支店の登記事項証明書を請求します。
それ以外では、支店の登記事項証明書は請求しません。

あと、支店所在地を管轄する法務局で、本店の所在地を管轄する法務局の登記事項証明書を取得できます。

以上から、会社の支店の所在地における登記はほとんど意味のないものになりつつあります

中間試案では支店の登記について廃止の提案

会社が支店を出すたびに支店設置の登記を支店所在地あてに申請することは、申請人にとって負担が大きい。

そうであれば、本店の登記事項証明書に支店内容が記載されていれば足りるでしょう。

そこで今回の中間試案では、支店の所在地における登記の申請を廃止するという内容が盛り込まれました。

中間試案のとおりとなれば、会社は本店所在地で支店設置の登記をすれば足ります。

まとめ

支店設置の登記をした際に、支店所在地を管轄する法務局に登記をすることは今の時代意味をなさない。

だったら支店所在地にはわざわざ支店の登記をする必要がない。
登記事項も少ないし・・・

そこが本音でしょう。

「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案」に関する意見募集が始まり、支店所在地の登記がどうなるか注目です。

今回は
『支店の所在地における登記の廃止 中間試案に盛り込まれる』
に関する内容でした。

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
会社設立・企業法務・相続を得意としています。
趣味は鉄道(撮り鉄・乗り鉄両方です)・ランニングです。
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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