東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
経営者には寿命がありますが、会社は廃業や倒産しない限りずっと続きます。
となると、経営者はどこかのタイミングで後継者にバトンタッチする必要があります。
いわゆる「事業承継」といわれるものです。
事業承継といえば、自分の子や親族に事業を引き継ぐ「親族内承継」が多かったです。
しかし、最近は、親族以外の方に引き継ぐ「親族外承継」が増えているようです。
事業承継 親族内承継より親族外承継が増えているって本当?小規模M&Aとは?
最近の事業承継の傾向は?
中小企業庁は、平成28年12月に「事業承継ガイドライン」を公表しました。
国も「事業承継」に力を入れつつあることが鮮明です。
中小企業をなくすのは、日本経済からみてもマイナス。
だから、なんとか後継者を見つけて、企業を永続させたい思いが国の立場からすると強いのかと。
そんな中で、最近は自分の子供や親族に会社を継がせるのではなく、第三者に継がせる「親族外承継」が増えています。
どうも自分の子供はあとをついでくれない、しかし、従業員を抱えているし廃業するのはその人達に迷惑がかかる。
そうであれば、誰か他の人に会社のことを託したい、そういう経営者が増えているのです。
「M&A」とは?
「親族外承継」で使われている一つにM&Aがあります。
「M&A」とは、企業の合併買収のことをいいます。
2つ以上の会社が一つになったり(合併)、ある会社が他の会社を買ったりすること(買収)が「M&A」です。
最近M&Aの広義の意味として、合併・買収のほか提携まで含める場合もあります。
ところで「M&A」と聞くとあまりいいイメージを持たない経営者も多いと聞きます。
「M&A」はマネーゲームであったり、敵対的買収だったり、イメージが良くない印象があるでしょう。
確かに、大手企業であれば自分の会社をより大きくするために、積極的にM&Aをします。
しかし、中小企業の場合は、今ある会社のノウハウをさらに強めるためや、折角いい技術をもっていても業績不振で再生しないとやっていけない会社のためにM&Aを行うことが多いです。
最近は「小規模M&A」という言葉を耳にしますが、有効的なM&Aだと思っていいでしょう。
会社の価値を高めることが事業承継成功への第一歩
「親族内承継」「親族外承継」どちらを選択しても、自分の会社をもっと価値を高めていくという意識を経営者は持たないといけません。
会社を継ぐにしても継がせるにしても魅力のない会社など誰も引き受けたくありません。
「親族外承継」の場合、相手を見つけるまで時間がかかりますので、その間に自分の会社で何ができるのかを見つめ直すことも大事です。
まとめ
「事業承継」
会社を継ぐ・継がせるということは非常に難しい問題があります。
特に最近は「親族外承継」が増え、有効的なM&Aも増えています。
自分の会社を永続させるにはどうすればいいか、経営者の皆様は見つめてみてはいかがでしょうか。
今回は
『事業承継 親族内承継より親族外承継が
増えているって本当?M&Aとは?』
に関する内容でした。
参考書籍
図解&イラスト 中小企業の事業承継 (八訂版)
牧口 晴一,齋藤 孝一 清文社 2017-05-30
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知識ゼロからの会社の継ぎ方・事業承継入門
真部 敏巳,河合 保弘 幻冬舎 2015-08-27
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