「登記識別情報通知」を紛失!法務局で再発行できませんか?[司法書士のおしごと日記]

登記識別情報を紛失しました。再発行できませんか?

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

「相続登記終わった後、法務局から書類をもらいました。しかし頂いた書類を全て紛失してしまいました。
再発行できないことのことですが、どうすればいいですか?」

不動産の売買や相続登記が完了すると、法務局から「登記識別情報通知」というものが交付されます。
これは権利証の代わりになるもので、自分が不動産を所有していることの証拠になります。

ところで、実務に関わると「登記識別情報通知」を紛失してしまったという事案にあたります。
登記識別情報通知を失くしてしまうと不動産登記は何もできなくなってしまうのか不安になる方もいます。

もし「登記識別情報通知」をなくしたとき、どう対応すればいいかを書きます。

「登記識別情報通知」を紛失!法務局で再発行できませんか?

登記識別情報通知を紛失したら再発行できるのか?

法務局から交付される「登記識別情報通知」(登記済証)は、権利証の代わりになるものなので、金庫に保管しておくなり大事に扱ってください。

ただ、「登記識別情報通知」は1枚のペラ紙なので、場合によっては他の書類と紛れてしまい捨ててしまうこともあります。

もし登記識別情報通知を紛失した場合に、新たに法務局で登記識別情報通知が発行されるかというと、再発行はしてくれません

では、登記識別情報(登記済証)を無くしたときはどのようにすればいいのでしょうか。

あなたがもし「登記識別情報通知」をなくしてしまった場合の対応ですが、不動産登記法では登記識別情報通知を無くした場合の代替手段として3つのやり方で対応します。

  • 事前通知による方法
  • 資格者代理人による本人確認情報による方法
  • 公証人に本人確認情報を作成してもらう

方法その1 事前通知による方法

事前通知による手続きは以下のとおりです

登記申請
 ↓
登記時期別情報を提供すべき登記名義人の住所地宛に通知
 ↓
登記名義人が実印を押印して法務局に返送

まず法務局から、登記名義人宛に本人限定受取郵便で葉書がきます。

それを受け取った登記名義人は2週間以内に間違いがない旨葉書に押印して法務局に返送します。

2週間を経過してしまうと登記申請は却下されてしまいます。

登記名義人が登記申請に相違ないことを申し出ることによって、本人からの申請に間違いないことを確認するための制度です。

2019年の司法書士試験の不動産登記法の記述式試験で、事前通知による抵当権抹消登記の問題が出題されていました。

すでに登記済証を無くしてしまったので、事前通知で行う場合の登記官がする手続きについての記述が求められていました。

あと、抵当権抹消登記では義務者の印鑑証明書は添付しませんが、事前通知による方法の場合、義務者の印鑑証明書が添付書面となることに中が必要です。

これは事前通知が本人から申し出た際にはがきに押印してある印鑑と登記申請書に提出してある印鑑が一致しているかを確認するためです。

こんなところまで司法書士試験の記述式試験で出るのかが驚きです。

司法書士の「本人確認情報」を提供する方法

事前通知の場合、法務局から登記名義人に通知が行き、その申し出をもって登記がされるのでタイムラグが空きます。
さらに登記名義人が通知を出すのを失念し2週間経過してしまうと登記申請が却下されるというリスクもあります。

なので、不動産売買で銀行から融資を受けて購入し、抵当権設定登記が絡んでいる場合はリスクがでます。

そこで、資格者代理人(司法書士)が登記名義人と面談し、本人に相違ないことを確認する「本人確認情報」の制度があります。

「本人確認情報」は司法書士が登記名義人本人と面談し、この人が登記名義人本人で不動産を所持している(登記権利を有している)ことを確認し、書面を法務局に提出する方法により本人確認する方法です。

これを用いれば、登記申請時に「登記識別情報通知」を出したのと同じ扱いとなり、「事前通知」のようなタイムラグはありません。

ただ、本人確認情報の場合は、司法書士の費用が余計にかかってしまいます

登記名義人が本当にそうなのか「登記識別情報通知」に代わるもので大事な書類になるので、それだけ司法書士側もリスクを負わなければなりません。

なので、報酬はどうしても高くなることを覚えておくといいでしょう。

公証人による本人確認情報

司法書士が作成するのと同様、公証人が作成する方法もあります。

公証役場に行って、公証人の門前で登記名義人に相違ない旨の書面を作成してのものになります。

ただ、公証人による本人確認のやり方は、司法書士が本人確認情報を作成するよち安いのが魅力です。
しかし、公証人が本人をきちんと確認していないケースが散見され、偽造されやすいと言われています。

実務でもこれが出されると正直大丈夫なのか疑いがかかります。

なので、私は公証人による本人確認情報は当てにしないほうがいい気がします。

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まとめ

「登記識別情報通知」を紛失しても再発行はされないが、「登記識別情報通知」を紛失しても代替手段があるということを認識するといいでしょう。

ただ、手続が面倒になるし、司法書士による「本人確認情報」だと別途報酬がかかることを覚えておいてください。

なので、「登記識別情報通知」が交付されたら、必ず金庫等で保管するようにしてください。

今回は
『「登記識別情報通知」を紛失!法務局で再発行できませんか?[司法書士のおしごと日記]』
に関する内容でした。

あわせて読みたい

不動産登記が完了すると、「登記完了証」が交付されます。登記完了証とは何か?
こちらのブログを御覧ください。

参考書籍

この記事を書いた人

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
会社設立・企業法務・相続を得意としています。
趣味は鉄道(撮り鉄・乗り鉄両方です)・ランニングです。
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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