東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
平成28年10月1日から「株主リスト」が
必要になることは、このブログで何度も
紹介しています。
今年は会社法が施行されてから10年経ち、
役員変更登記がこれから増えてくると
思われます。
「株主リスト」の他にも、昨年改正された
商業登記規則についても、再度確認された
方がいいでしょう。。
昨年改正された会社法・商業登記規則の改正点を確認しましょう。
私は、昨年会社法と商業登記規則が
変わったのは実務上大きいと感じています。
昨年2月に改正された商業登記規則は、
取締役や監査役が新たに就任する場合、
就任承諾書に住所の記載が必要なのと
本人確認証明書が必要になるものです。
他にも代表取締役が辞任する場合の
辞任届の実印や旧姓で役員の氏名が入る
ことが2月の商業登記規則の改正です。
5月の会社法改正で大きいのは、
監査役の監査の権限を会計監査に限定
する旨の定款の定めが登記事項になること
です。
多くの株式会社で取締役会設置で
監査役がいて家族経営の場合は、
上記の登記をしなければならないケースが
多いでしょう。
今回は、就任承諾書について場合分け
して考えてみます。
本人確認証明書が必要な場合と不要な場合
取締役が新たに就任した場合、就任承諾書
に住所を記載し、本人確認証明書が
必要になりました。
本人確認証明書は、運転免許証の写しとか
住民票等公的機関が発行したものが
必要です。
ただし、取締役の就任の際に就任承諾書に
実印と印鑑証明書を添付した場合は、
別途本人確認証明書は不要です。
場合分けして考えてみましょう。
取締役会設置会社の取締役の場合
こちらは、新たに選任された取締役に
ついては、就任承諾書に実印を押印する
ことはありません。
なので、新たに選任された場合は、
就任承諾書に住所を記載した上で
本人確認証明書の添付が必要になります。
取締役会非設置会社の取締役の場合
こちらは、就任承諾書に実印を押印し、
印鑑証明書も添付します。
就任承諾書に住所の記載をしますが、
本人確認証明書は不要です。
監査役の場合
取締役会設置会社であろうと、
取締役会非設置会社であろうと、
監査役の就任承諾書に実印を押印しません。
なので、就任承諾書に住所を記載し、
本人確認証明書の添付が必要になります。
取締役・監査役が重任の場合
新たに「就任」する場合に該当しないので、
本人確認証明書は不要です。
まとめ
昨年の商業登記規則の改正は実務でも
影響が大きいです。
やっと実務でも落ち着いてきた感じが
します。
本人確認証明書が必要な場合を再度
この機会に経営者の方は確認してみては
いかがでしょうか。
参考書籍
ケース別 株式会社・有限会社の役員変更登記の手続
永渕 圭一 日本法令 2015-08-22
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