東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
これから起業する方で、
報酬をどのように貰うか気になる方が
結構います。
株式を持っていれば配当をもらえるのでは
ないかなど考えている方もいます。
そこで会社設立したら、どのように
会社からお金を受け取るか、
確認しておきましょう。
株主に対する配当 純資産額が一定の額に満たないと配当できない?
勘違いされている方もいるのですが、
株式の配当は利益が出ていないと
もらうことは出来ません。
株式の配当については、株主総会で
「剰余金の処分」の決議を行わないと
配当することができません。
また、株主に配当する場合は、一定金額を
利益準備金に積み立てないといけません。
さらに、配当を行いたい場合、
純資産額が300万円未満の場合、
剰余金があっても株主に配当することが
出来ません。
それをやってしまうと、取締役の責任が
生じてしまいます。
なので、中小零細企業で資本金の額が
300万円未満の場合は、株主への配当は
非現実的と思ってください。
役員報酬はどのように決めればいいのか?
役員報酬については、株主総会の決議で
決めるのが一般的です。
定款でも、取締役の報酬については
株主総会の決議で定めると決めている
会社がほとんどです。
取締役に対するお手盛り防止の意味が
あります。
さて、株主総会で、役員報酬の総額を
決めておき、分配方法を取締役会等に
一任する方法もありますし、
月額いくらというように決めるところも
あります。
毎事業年度の末日から3ヶ月以内に
役員報酬を決める必要があります。
重要なのは、株主総会で決めた役員報酬は
その事業年度は変えることが出来ません。
コロコロ変えることが出来てしまうと
これまたお手盛りになってしまうからです。
ただ、業績悪化などで役員報酬を変えたい
場合も出てくると思われます。
要件が整っていれば、役員報酬を減額する
ことは可能です。
増額も可能ですが、税務上損金加入
出来ないことにもなりますので、
役員報酬については、会社の業績を加味し
決めるようにしてください。
まとめ
会社設立時に知っておきたいことで
役員報酬と株式配当について書きました。
中小企業の場合は、株主に対する配当は
よほどのことがない限り行われないことを
意識してください。
また、役員報酬については、株主総会で
決めること、決めた報酬額については
その期では原則変えることが出来ないこと
を知っておきましょう。
参考書籍
役員報酬をめぐる法務・会計・税務 (第3版)
田辺総合法律事務所,至誠清新監査法人,至誠清新税理士法人 清文社 2016-08-22
|
司法書士・行政書士桐ケ谷淳一の日々を楽しく!
メルマガ登録登録はこちらから!