東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
「質問です。
私の会社は、平成15年に会社を
設立しました。
現在、取締役3名、監査役を1名おいて
います。取締役会設置会社、監査役設置会社と
登記されているのですが、それを外す
手続はどのようにすればいいですか?」
平成18年5月に会社法が施行されました。
それ以前から存在していた株式会社は
取締役会設置会社で監査役設置会社に
自動的になりました。
取締役会や監査役を廃止したい場合の
手続をするには、どうすればいいので
しょうか?
会社の規模を縮小させたいのですが・・・ 機関の変更
自分の会社が実態と合っているかを確認
平成18年以前から存在していた株式会社は
取締役会設置、監査役設置が必須でした。
これらの会社は定款に取締役会設置の旨と
監査役設置の旨は定款に記載があるものと
みなされています。
取締役会設置である以上、取締役も3名以上
必要で、監査役も1名必要で、4名役員が
必要でした。
正直、現状と合っていないのであれば、
取締役会も監査役も廃止すべきです。
手続としては定款変更になります。
取締役会も監査役も廃止する手続はどうするのか?
取締役会設置の旨も監査役設置の旨も
定款に記載されている(もしくは記載
しているとみなされている)ので、
それを廃止するには、定款変更決議が
必要です。
合わせて、上記廃止手続きと同時に
定款の大幅な見直しも必要です。
ひとつ例を挙げると、株式譲渡制限の
規定。
譲渡の承認期間を取締役会にしている
会社が多いですが、株主総会等に
承認期間を変える必要があります。
これら定款変更決議を株主総会で
行なう必要があるのです。
この決議については、登記すべき事項に
ついて決議することになるので、
登記申請書には株主リストが必要です。
取締役会廃止等の登記の登録免許税は?
まずは、取締役会の廃止の登録免許税は
3万円。
監査役の廃止については3万円。
役員変更も必然的に必要となるので
登録免許税は1万円(資本金が1億円以下)
株式の譲渡制限の変更については、
監査役の廃止と同じ登録免許税の区分
なので別途登録免許税はかかりません。
すべて、合わせると、資本金が1億円以下で
あれば、登録免許税は7万円となります。
まとめ
取締役会の廃止と監査役の廃止の手続
司法書士報酬と合わせると結構な額に
なります。
これを高いと見るか、経営者の判断に
なります。
実態に合っていないのに、そのまま残す
のはリスクが大きいです。
それを考えたら、多少のコストは致し方
ないと思うのですが・・・
あと、定款の見直しもでき、より自分の
会社の実態にあると思うのですが、
あとは経営者の判断になりますね。
今回は
『会社の規模を縮小させたいのですが・・・
取締役会・監査役廃止等の機関の変更』
に関する内容でした。
参考書籍
商業登記実務から見た 中小企業の株主総会・取締役会
立花 宏 中央経済社 2017-04-28
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