こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続・会社設立に」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
相続について「まだ考えなくても良い」と思っていませんか?
特に離婚してお子さんがいる方や、相続人が兄弟姉妹のみのケースでは、遺言書がないと家族に大きな負担がかかることがあります。
ここでは、具体例とともに遺言書の重要性とやるべき対策をわかりやすく解説します。
相続対策をしていなかったために…具体例
ある方から相続登記の依頼がありました。
特に遺言書も残していないため、遺産分割で相続人のひとりに不動産を承継することに。
戸籍を取って相続人を調査してみたら、なんと、被相続人に離婚経歴が…
離婚前に子供がいて、その人も相続人に。
依頼者はその相続人と疎遠で連絡する手段も分からない。
調査してみて連絡先を掴めたが、相続手続きには非協力的で相続が進まない…
そうなってしまうと、相続登記申請もできず、たちまちデットロック状態になります。
遺産分割が進まず、相続登記もできず、あっという間に3年、さらに遺産分割できず10年、その間に別の相続が発生する…
実際にあったことを脚色して書きました。
あなたにもあり得る事例ではないでしょうか。
相続対策が必要な理由
そもそもなぜ生前相続対策が必要なのでしょうか?
相続が発生すると、財産の分配や名義変更など、多くの手続きが必要です。
相続人間で話し合いがスムーズにいけば良いですが、遺言書がない場合、相続手続きがややこしくなります。
以下のような事例がトラブルが発生しやすくなる要因です。
離婚してお子さんがいる場合
離婚後にお子さんがいる場合、遺産は後婚の配偶者と子供、さらに前婚の間の子供に分配されます。
遺言書がなければ希望通りに配分されない可能性があります。
遺留分の問題もありますが、遺留分のことを躊躇してしまい、生前相続対策ができないこともありえます。
疎遠な兄弟姉妹がいる場合
兄弟姉妹のみが相続人となる場合、関係が疎遠であると、連絡が取れなかったり協議が進まなかったりすることが多々あります。
特に全血兄弟と半血兄弟がいる場合は、相続問題をさらにややこしくします。
ある方の場合、相続人である兄弟と何年も音信不通だったため、相続手続きが一時停止してしまいました。
このような状況では、遺産分割が進まず、財産の管理も難しくなります。
遺言書が持つ役割と効果
遺言書は、自分の意思を明確に示す手段です。
法定通りの相続では不十分と感じる場合には、遺言書で希望を明確にしておくことが大切です。
相続人調査の必要性
相続対策を始めるにあたっては、まず「相続人が誰になるか」を明確にしておくことが重要です。
特に、再婚や離婚後の子供がいる場合、法定相続人を調査することで、相続の範囲を正確に把握できます。
この調査がないと、後から「知らなかった相続人」が見つかり、協議が複雑になることもあります。
司法書士事務所では、戸籍謄本を用いて相続人を特定する手続きをお手伝いできます。
遺留分を考慮した対策
また、遺留分(最低限の取り分)も考慮が必要です。
特定の相続人に多くの財産を残したい場合でも、他の相続人が遺留分を主張する可能性があるため、以下の対策が有効です。
代償金:特定の相続人に不動産を残す場合、他の相続人に現金で遺留分を渡す方法。
事前の意思確認:相続人と話し合い、意向を共有することも争いを避ける手段です。
相続対策 まずやるべきことリスト
ここからは、遺言書作成に向けて具体的にやるべきステップをご紹介します。
相続人調査
先ほども書きましたが、まず、相続人が誰になるかを戸籍謄本などで確認します。
これにより、財産を相続する範囲が明確になります。
財産のリストアップ
不動産、預金、株式、保険などをリスト化し、誰にどのように分けるかを考えます。
公正証書遺言の作成
公証役場で公正証書遺言を作成するのもおすすめです。公証人が関与することで、法的に有効な遺言書を作成でき、信頼性が高まります。
生命保険などの活用
遺留分のことを考える場合、生命保険などが活用できないか検討することも大事です。
専門家に相談
相続や遺言書に詳しい司法書士に相談することで、遺留分の問題にも対応しながら、法的に有効な遺言書を作成できます。
当事務所では、ご家族の未来を守るための対策をサポートいたします。
まとめ
遺言書があることで、ご家族にとっても安心して相続が受け継がれます。
特に、離婚後のお子さんや疎遠な兄弟姉妹がいる場合は、相続対策が必要です。
「まだ早い」と感じても、遺言書を作成することで、万が一の際に家族がスムーズに財産を受け取れるようになります。
ぜひ、少しでも気になることがあれば、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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今回は
『遺言書がないとどうなる?離婚後の子供や兄弟姉妹がいる場合の相続トラブル防止法』
に関する内容でした。
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