司法書士の取り巻く環境は変わってきています。20年近くいる司法書士が解説|江戸川区葛西の司法書士日記

司法書士の取り巻く環境は変わってきています。20年近くいる司法書士が解説|江戸川区葛西の司法書士日記

東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

先日、あるお客様と打ち合わせしたときに言われたこと。

司法書士の責任って結構大きくなっていませんか?

自分がこの業界に入って20年位経ちますが、その頃と比べ仕事の内容も拡大しつつあります。

さらに、ネット化で仕事のやり方も変わりつつあり、そんな環境下で司法書士の仕事の責任も大きく変わっていると感じています。

今回は雑感として、自分がこの業界に入って業務の変化とか気づきとかを一般の方にも分かりやすく書いていきます。

このブログを読んで司法書士の業務が少しでもイメージできていただけると嬉しいです。

司法書士の取り巻く環境は変わってきています。20年近くいる司法書士が解説

大きく変わった変化 法務局のコンピュータ化・ネット化

自分がこの業界に入ったときは、登記簿謄本とかは自分の不動産や本店所在地を管轄する法務局に取りにいかないといけませんでした。

今は、法務局のネットワークでどこの法務局でも不動産や商業登記の登記事項証明書を取得できますが、十数年前まではそんなことができませんでした。

さらに、法務局は昼休みがあり、窓口で登記事項証明書を請求したり、登記を申請したりすることが一切できませんでした。

THE・お役所と言った感じでサービスは最低でした。

それを考えると、AI化も進み、登記申請の完全オンライン化も進んでいくと、法務局での業務や司法書士の登記申請業務もかなり変わってくる感じをうけます。

自分もこの流れについていかないといけないと感じています。

インターネット登記情報提供サービスの登場で仕事の流れも変わった

十数年前までは金融機関等で必要だった登記事項証明書は法務局まで取得しにいかないといけませんでした。

いまは、事務所にいながら、インターネットを用いて、法務局の認証文はつきませんが登記事項証明書を取得できるようになりました。

実はインターネット登記情報提供サービスを利用することで決済の当日の準備も変わりました。

不動産の決済の場合、売買する不動産の登記事項に変化がないか確認するため、当日に該当不動産の物件を確認します。

インターネット登記情報提供サービスがない場合は、当日朝一番に法務局に行って、登記事項証明書(要約書)もしくは登記簿の閲覧をして問題ないことを確認してから決済場所に行くことが多かったです。

法務局は駅から遠いところが多く、時間を割く行為でした。

これが今の時代は法務局にいかなくても事務所で事前にインターネット登記情報提供サービスで確認できるので、効率よく作業できるようになりました。

決済後の登記申請も、事務所に戻ってオンラインで申請し、添付書面は郵送で行えばよくなり、ここも以前と違いかなり楽にはなりました。

完全オンライン化だと、また決済の方法とかは変わっていきそうなので注目していきます。

仕事の内容も十数年前と変わっている

自分がこの業界に入ったのが2000年ころ。

大学卒業して、司法書士試験に落ち、補助者として都内の事務所に勤務したときからずっとこの業界にいます。

この業界に入ったときは、不動産登記・商業登記がメインで、簡易裁判所の代理権業務はできず、成年後見に携わる先生もほとんどいませんでした。

しかし、時代はながれ、司法書士でも簡易裁判所の民事事件で140万円以内であれば弁護士と同じように法廷に代理人として立つことができるようになりました。

あと、成年後見を積極的に行う先生も増えていますし、新しい分野を切り開いている先生もいます。

民事信託や遺産承継業務、事業承継業務など十数年前にはなかった業務も司法書士として扱うことも増えました。

それとともに冒頭で書いた、司法書士の責任も大きく変わって来ています。

十数年前には問題にならなかったことが、現在では問題になったり、本人確認が法律や司法書士会の会則上厳しくなったりしています。

責任の割には報酬が少ないのではないかとも言われていますが、そこは専門職である以上、割にあった報酬を請求すべきだと私は思っています。

安かろう早かろうとして大手事務所は動いていますが、しかし、価格競争が司法書士の質を下げる気がしていて、ちょっと怖い気がしているのです。

まとめ

ざっくばらんに自分が補助者として司法書士業界にはいってから今までのことをまとめてみました。

この20年弱で司法書士の取り巻く環境は大きく変化しているように感じています。

時代に取り残されないようにやっていかないといけないと改めてこのブログを書いて感じました。

今回は
『司法書士の取り巻く環境は変わってきています。20年近くいる司法書士が解説|江戸川区葛西の司法書士日記』
に関する内容でした。

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司法書士業務の一つ「相続」に関するブログはこちらから

参考書籍

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この記事を書いた人

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。